
フランク・ケイン
ドバイ:サウジアラビアとロシアが主導する原油産出国の同盟OPEC プラスの閣僚は、次の増産フェーズに関する協議の行き詰まり打開に向け、日曜日に特別会議を開く。
期間等の具体的な条件は協議により最終決定されることになるが、会議では、来月からの日量約40万バレルの原油増産への合意が期待されている。
アラブ首長国連邦は今月、生産量計算の基礎となるベースラインレベルが増加しない限り増産計画は受け入れられないと拒絶した。なお、23ヵ国から成る同盟の残りの国々はこの増産計画を支持している。特別会議でベースラインレベルについて話し合われるかどうかは不明だ。
サウジアラビアは、少なくとも年末まで、可能であれば、現在OPEC プラスが行なっている調整対策が終わる来年4月以降まで、OPEC プラスの次フェーズの供給量増加の実施期間を延期したいと考えている。
サウジアラビアのエネルギー大臣アブドル・アジーズ・ビン・サルマン王子は、新型コロナウィルスの脅威が続き世界経済と石油需要に影響を与える可能性があるとの見解から、次の増産ラウンド対し一貫して注意を促している。
ここ数ヶ月で需要は力強く回復し、世界の在庫量はOPEC プラスがベンチマークとする5年間の平均に近いが、サウジアラビアと他の産油国は、新たなロックダウンの発生により世界市場に衝撃が走る可能性、そしてまた市場にイラン産の原油が再び流れ込む可能性について依然として懸念を抱いている。