トヨタ自動車は月曜日、対人事故再発防止のためにオペレーターのコントロールを強化し、安全対策スタッフも増員した上で、東京パラリンピック選手村での自動運転車両eパレットの運行を再開すると発表した。
先週、交差点で車両の1台が視覚障害のある日本人アスリートと衝突し負傷させたため、eパレットの運行が停止された。これを受けトヨタの豊田章男最高経営責任者はYouTubeで謝罪動画を配信した。
トヨタは月曜日の声明で、「車両のセンサーが横断歩道を検知して自動ブレーキを作動させた。そしてオペレーターも緊急ブレーキを作動させた。しかし完全に停車する前に、車両と歩行者は接触してしまった」と述べた。
北薗新光選手はこの事故で重傷は負わなかったが、切り傷と打撲傷があるため土曜日の柔道の試合は欠場しなければならず、世界の自動車メーカーたちとともに公道での安全運行が可能な自動運転車両の開発に挑戦しているこの日本企業をさらに困惑させることとなった。
完全自律型の二次電池式電気自動車eパレットは、東京オリンピック・パラリンピック大会での使用に合わせた特別な仕様となっており、大勢のアスリートたちがすばやく搭乗できるように大型のドアと電動スロープを備えている。
トヨタの広報担当者によれば、歩行者に注意するために1人ではなく2人の安全対策スタッフが乗車することとし、オペレーターが車両の速度を制御できるようにしたとのことだ。
現地の警察の捜査に協力して事故原因の特定に努めている同社によれば、eパレットの警告音の音量も上げて、さらに選手村の交通量の多い交差点に配置する歩行者ガイドも6人から20人に増員するとのことだ。
日本は新型コロナウイルスによる最悪の状況に苦しんでおり、日々記録的な新規感染件数が報告され医療体制も逼迫しているが、そのような状況下で2020パラリンピックは火曜日に東京で始まった。
ロイター