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今なお続くエージェント・オレンジの影響を明らかに 映画監督と作家

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18 Sep 2022 05:09:26 GMT9
18 Sep 2022 05:09:26 GMT9

アラブニュース・ジャパン

東京:映画監督の坂田雅子氏と作家のジョン・ミッチェル氏によると、ベトナム戦争で使われた枯葉剤エージェント・オレンジの影響は今日まで続いており、米国政府はその事実を隠しているという。

著名な写真家グレッグ・デイビス氏の未亡人である坂田氏は、デイビス氏はエージェント・オレンジにさらされた結果、肝臓がんで55歳で亡くなったと考えている。

2003年にデイビス氏が亡くなって以来、坂田氏はエージェント・オレンジについて調査、記録してきた。2004年にはドキュメンタリー映画「花はどこへいった」、今年また、「失われた時の中でLong Time Passing」を監督した。

坂田氏は金曜日、日本外国特派員協会で記者会見し、「ベトナムは、300万人がエージェント・オレンジの影響に苦しんでいると言っている。1961年から1971年にかけて、米軍は7200万リットルをベトナム上空から散布し、南ベトナムの土地の大部分が汚染された」と述べた。

ミッチェル氏によると、エージェント・オレンジは日本の731部隊に由来する中国のバイオリサーチセンターで開発された。第二次世界大戦後は米国が研究を引き継いだ。

坂田氏は、夫の死による「喪失と悲しみに対処するために」エージェント・オレンジの影響について記し始めたという。彼女はベトナムを旅行し、化学物質が人々に与える影響を知った。

「被害者はさまざまな苦しみを経験し、権力者の犠牲になった人々の歴史に葬られるかもしれない話を伝えたかった。エージェント・オレンジは過去の問題ではなく、今日の私たちの生活に影響を与えている」

沖縄を拠点とする作家のミッチェル氏は、日本におけるエージェント・オレンジの隠された真実を解明するのに10年を費やした。米国は、この化学物質が日本に存在したことはないと否定したが、南部の県で発見されたとき、主張を変えざるを得なかった。

「アメリカの戦争物資の4分の3はベトナム戦争中に沖縄を経由した」と彼は言う。これらの「物資」には、核兵器、化学兵器、エージェント・オレンジが含まれ、島のあちこちに散布された。

ミッチェル氏は、沖縄にまだ存在する31の基地を維持する目的もあって、日米両国がこの問題を隠蔽しているのだと非難した。

「沖縄のメディアと日本本土のメディアとの報道のギャップに驚いている」とミッチェルさんは言う。「沖縄問題について本土のメディアは消極的。沖縄の飲料水が汚染された際、沖縄ではトップニュースだったが、本土では報じられなかった」

ミッチェル氏によると、このような問題を指摘する人々は、しばしば極右グループに攻撃される。

ミッチェル氏は、もし中国との対立が戦争に発展した場合、沖縄は第二次世界大戦時のように「もう一度犠牲になる」のではないかと懸念していると話す。

「忘れられた人々の声を日に当てることが大切だ」と坂田氏は語った。「私の映画がその目的にかなうことを願っている」

 

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