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ハーリド・ビン・アルワリード王子「人工肉は湾岸諸国を飢餓から救う」

ハーリド王子は、今後地域への食の安全の提供において人工肉がますます大きな役割を果たしていくとの見方を明確にした。(シャッターストック)
ハーリド王子は、今後地域への食の安全の提供において人工肉がますます大きな役割を果たしていくとの見方を明確にした。(シャッターストック)
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29 Sep 2021 07:09:15 GMT9
29 Sep 2021 07:09:15 GMT9
  • KBWベンチャーズ社の創設者兼CEOのハーリド・ビン・アルワリード王子は植物由来食品の企業に多額の資金を投入してきた

ディーマ・A・クデイル

人々が好むと好まざるとに関わらず人工肉は今後中東の食事の中核をなしていくと、サウジのビジネスマンは強調する。

KBWベンチャーズ社の創設者兼CEOのハーリド・ビン・アルワリード王子は、米国を拠点とするビヨンドミート社をはじめとする植物由来食品の企業に多額の投資を行ってきた。

月曜に開催された中東農業食品ブリーフィング(Middle East Agri-Food Briefing)でハーリド王子は、今後地域への食の安全の提供において、別名細胞農業としても知られる人工肉がますます大きな役割を果たしていくとの見方を明確にした。

王子は、企業は動物農業にまつわる非効率さにより動物の細胞から作られた肉などの新たな製品にシフトしていくと主張した。

食肉業界は衰退どころかむしろ成長を遂げており、今後も莫大な規模で成長していくが、これは同時に細胞農業業界を補完することにもなる。

ハーリド・ビン・アルワリード王子、KBWベンチャーズ社CEO

「我々が好むと好まざるとに関わらず、その一部をなすかどうかに関わらず、この地域そして世界中で消費されている肉の大きな部分を占める細胞農業について、今後企業が、動物農業の非効率がそのメリットをはるかにしのいでいるとの理解を高めていくというのが現実だ」とハーリド王子は述べた。

また王子は、「細胞農業とは定義上は殺された動物と同じ、肉である。同じものをまるごと複製したものだという事実について人々を啓発することが大事だ」と続けた。

新たな農業手法の提唱者を務めるサウジ人王子は、多くの人が一週間当たり食べる肉の量を減らしているものの、食肉を生産している企業に負の影響が及んでいるわけではないと強調する。

「食肉業界は衰退どころかむしろ成長を遂げており、今後も莫大な規模で成長していくが、このことは同時に細胞農業業界の補完することにもなる」と王子は述べた。

王子は、湾岸アラブ諸国協力理事会(GCC)地域において細胞農業の領域で先駆者となっているカタールを称賛した。

「(この動きは)もう世界中に広まっている。カタールに目を向けられたい。イートジャスト社と提携してこの地で革命を起こしているカタールをまったくもって称賛する。そしてアブダビやアラブ首長国連邦全体がこの動きに加わることを歓迎するし、もちろん私が大きく関わっているサウジアラビアも歓迎する。この地でまもなく莫大な規模で起こる動きを私は推奨していく」

王子はGCCにおけるイノベーションの推進力としての食糧難についても語り、公共部門の参加を呼び掛けた。

「ここGCCにおけるイノベーションの必要性を推進する主な要因のひとつとして、食糧難があると考えている」と王子は述べた。

「食料生産の問題、テクノロジーを用いてその問題を解決しなければならないことは最重要課題のひとつである。単に資金を投入すれば問題が解決されるというわけではなく、イノベーションが必要であり、公共部門の参加が必要だ。公共部門の支援を得て、これらの莫大な課題の解決に挑むことだ」

「水耕法は最も大きな推進力になると私が信じるもののひとつだ。細胞農業はこの地で巨大な産業になる。しかしより重要なこととして、我々はすべてのGCC諸国の協力のもと、これらの問題を間違いなく解決していくことができると私は信じている」と王子は付け加えた。

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