
ジョージ・チャールズ・ダーレイ
リヤド:1.3兆ドルの潜在価値があるとされるサウジアラビアの鉱業セクターでは、今後10年間で大規模な外国直接投資が行われる。
サウジアラビアでこれまでに存在が確認されている鉱物は計48種類である。現状、金、銅、リン酸塩が大量に採掘されており、その他にも亜鉛、ニッケルに加え、コンピューターやスマート電子機器の製造に使われるレアアースなどの鉱床が見つかっている。
サウジアラビアが鉱業セクターへの民間セクターの関与に力を入れていることは、政府と民間の株主が所有する鉱業会社マーデンが成立させたいくつもの国際的な合弁事業を見れば明らかだ。
2009年の取引で、ピッツバーグのアルコア(世界第6位のアルミニウムメーカー、2020年の世界売上高は93億ドル)は、108億ドルの合弁事業の一環としてマーデン・ボーキサイト・アンド・アルミナ社とマーデン・アルミニウム社の株式を25.1%取得した。
このプロジェクトにはサウジアラビア中央部に位置するボーキサイトの鉱床が含まれている。鉄道で国内湾岸の精製設備につなぎ、年間74万メートルトンのアルミニウムを生産する。
2013年にはモザイクカンパニー(米国の肥料・飼料用のリン酸塩とカリの大手サプライヤー、2020年の売上は86.8億ドル)は、サウジアラビア北部州にあるマーデン・ワード・アル・シャマル肥料製造コンプレックスの80億ドルの株式25%を取得した。サウジ基礎産業公社(SABIC)も同事業の株式を15%取得した。この動きにより、世界最大級のリン酸塩総合生産施設が誕生した。
そして2014年、カナダのバリック・ゴールド社(13カ国で金と銅を採掘、2020年の売上高は126億ドル)はマーデン・バリック・コッパー社の50%の株式に2億1,000万ドルを投資した。その成果であるメディナの南東約120キロメートルに位置するジャベル・サイード銅鉱山・工場は、年間45,000トンから60,000トンの銅の生産能力を持っている。
サウジアラビアでは2020年6月に新しい鉱業法が成立した。探鉱や地質調査に融資し、このセクターへの外国からの投資を加速させる内容だ。以来、サウジ政府には国際鉱業事業者から1,500件を超えるライセンス供与の要請が寄せられている。
政府によると、以前は数年を要した事業者の承認にかかる時間が数カ月単位に短縮されたという。
サウジアラビアのハリド・アル・ムダイフェル産業・鉱物資源副大臣は、現在の1,700億から1,800億サウジアラビア・リヤル(453億ドルから479.6億ドル)の国内への鉱業投資は、今後10年間で150%急増すると予想されている。