
住友金属鉱山と関東電化工業は19日、使用済みのリチウムイオン電池から、リチウム化合物を再資源化し、電池の材料にリサイクルする技術を世界で初めて確立したと発表した。今後、実用性を検証するとともに、より規模の大きな実証設備を設置して事業性も見極める。
両社は2018年から共同開発を開始。関東電化工業の水島工場(岡山県倉敷市)で試験を進め、使用済み電池を焼却した灰から高純度のリチウム化合物の精製に成功した。
現在、リチウム電池のリサイクルはコバルトやニッケルなどを回収しているが、リチウムは再利用できていない。脱炭素社会に向けて電気自動車の普及拡大が見込まれる中、資源確保の観点からも再資源化が必要とされている。
時事通信