
S&Pグローバルが公表した最新のデータによると、サウジアラビアの非石油民間部門は3月も引き続き好調な事業活動を記録し、購買やサプライヤー納期の改善をきっかけに過去4年間で最も速い伸びを示した。
季節調整済みのS&Pグローバル・サウジアラビア購買担当者指数(PMI)は、3月に56.8を記録し、2月の56.2から上昇した。生産指数は2017年12月以降最高の伸びを記録し、業況と新規受注が大幅に改善したことを示している。
「サウジアラビアPMIは3月も引き続き非石油経済の力強い成長を示した。新規事業活動も、顧客需要の回復に伴い大幅に向上した」と、S&Pグローバルのエコノミスト、デヴィッド・オウエン氏は報告書の中でコメントした。
また、サプライチェーンも好調で、リードタイムが過去3年間で最も短縮されたとも述べている。
「そして、企業は2017年12月以降最も速いペースで購買を増やしており、生産能力の水準向上を支えている」と、オウエン氏は付け加えた。
報告書は、パンデミックによる経済への影響が後退したことで企業が持ち直し、新規顧客と輸出注文の3ヶ月ぶりの増加につながったと指摘している。
しかしながら、ロシア・ウクライナ戦争による世界のエネルギー価格と商品価格の高騰が、3月のサウジアラビア企業のコスト負担を膨張させたことを強調した。
企業は共通してガソリンやいくつかの原材料の価格上昇に直面し、購買コストの著しい増加につながった。また、人件費もわずかに上昇し、投入物価は過去1年半で最も速いペースで上昇したと、報告書は付け加えた。