リーム・ワリド

リヤド：米国財務省が発表したデータによると、サウジアラビアの米国債保有額は2月に1167億ドル（約14兆7000億円）に減少した。

この数字は、今年1月に比べて約27億ドル（約3,400億円）減少したことを反映している。

2月の米国債の最大保有国の中で、サウジアラビアは18 位を確保した。

サウジアラビアが保有する米国債は、累積価値1013億ドル（約12兆7600億円）の長期債に分配された。これは保有額全体の87%を占める。

短期債に分配された米国債は155億ドル（約1兆9500億円）であり、保有残高全体の13%となる。

サウジアラビアの米国債の総保有額は、2020年2月に過去最高の1844億ドル（約23兆2300億円）に達した。長期米国債の保有額も当時は1414億ドル（約17兆8100億円）と過去最高を記録した。  

その後、米国長期国債の価値が401億ドル（約5兆500億円）減少したこともあり、サウジアラビアの保有額は合計677億ドル（約8兆5300億円）減少している。

他の主要産油国の米国債保有額をいくつか見てみると、ノルウェーは2020年1～2月の間に218億ドル（約2兆7500億円）増やして1194億ドル（約15兆400億円）となった。   

2022年2月末のアラブ首長国連邦の米国債保有額は、1月より15億ドル（約1890億円）多い463億ドル（約5兆8300億円）となった。クウェートの保有額は506億ドル（約6兆3800億円）でほぼ変わらなかった。  

2月の米国債保有額は、日本が1兆3000億ドル（約163兆8000億円）で首位、次いで中国が1兆5400億ドル（約194兆400億円）だった。

サウジアラビアのような国は、米国債をすぐに清算できるため、米国債を購入することで外貨準備の一部を構築している。サウジアラビアをはじめとする石油輸出国は、原油価格が上昇していた過去数年間に保有額を増やしていた。

サウジアラビアは近年、石油に依存しないよう経済を多様化させることを目的としたプロジェクトに投資するため、保有する米国債の一部を清算している。

米財務省がサウジアラビアをはじめとする産油国の国庫保有額の詳細を公表し始めたのは、2016年5月。当時、サウジアラビアの保有額は1168億ドル（約14兆7200円）であり、現在よりわずかに多いだけだったが、2015年3月の1028億ドル（約12兆9500円）からは増加している。中国は当時、世界最大の保有額である1兆2400億ドル（約156兆2400円）のポートフォリオを保有したが、その後、日本に抜かれた。