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サウジアラビア皇太子とマクロン大統領の会談は、エネルギー不足の欧州に吉兆である

28日木曜日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領はパリでサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子を迎えた。(AFP)
28日木曜日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領はパリでサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子を迎えた。(AFP)
ヨーロッパがエネルギー供給の確保を要するならば、湾岸諸国においてはポスト石油時代への準備の問題である。(SPAファイル)
ヨーロッパがエネルギー供給の確保を要するならば、湾岸諸国においてはポスト石油時代への準備の問題である。(SPAファイル)
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30 Jul 2022 02:07:24 GMT9
30 Jul 2022 02:07:24 GMT9
  • 大陸の指導者らはロシア製の石油・ガス禁輸による影響緩和の解決策を切望している
  • 皇太子とマクロン大統領との会談でイラン核合意の内部崩壊の可能性が浮上

アルレット・クーリ

パリ:ロシアによるウクライナ侵攻の結果、迫り来るエネルギー危機の緩和のために、サウジアラビアがフランスにできることはあるだろうか。また、イラン核合意が道半ばとなった場合、フランス、そしてヨーロッパはサウジアラビアと湾岸諸国をどのような方法で支援することができるだろうか?

こうした疑問や潜在的な政治的緊急事態が、パリで行われるサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子とフランスのエマニュエル・マクロン大統領との会談に重くのしかかる。会談では、両首脳は解決策の模索に努める。

国際戦略研究所のデビッド・リグロ・ローゼ准研究員は、皇太子の訪問について「ウクライナ戦争とそれに伴うエネルギー問題を背景とした、ヨーロッパ人全体との接触再開の一環」との見方を示す。

ポスト石油時代に備え、OPECと非OPEC産油国の非公式の連合(通称OPECプラス)は6月2日、前月までの43万2千BPDに加え、日量21万6千BPDの増産で合意した。

ヨーロッパがエネルギー供給の確保を要するならば、湾岸諸国においてはポスト石油時代への準備の問題である。(SPAファイル)

しかし、この増加は、特に冬が近づくにつれて、ヨーロッパの人々を安心させるには十分なレベルではないように見える。

そのため、ロシア産の石油の禁輸措置の影響を緩和する努力を続ける必要があるとリグロ・ローゼ氏は言う。また、天然ガス部門も逼迫しており、「湾岸諸国がエネルギー供給の懇願に親身に耳を傾けてくれることが期待されます」

ヨーロッパがエネルギー供給の確保を要するとすれば、湾岸諸国においては、何よりもポスト石油時代に備えることが問題である。

「欧州全体、特にフランスは、石油王国である湾岸諸国が炭化水素の供給保証に関する要求の受け入れを期待しています。湾岸諸国は、この問題に関して欧州と協力関係を築きたいと考えています」とリグロ・ローゼ氏はアラブニュースフランス語版に語った。

「こうした背景の中で、ヨーロッパとフランスは、特にグリーン水素、太陽光、風力といった再生可能エネルギーに関する専門技術を持っています」

火急の中東の地政学的問題やイランの核交渉の行き詰まりについては、状況はあまりはっきりしない。「全体として、包括的共同行動計画(JCPOA)再交渉に決着をつけるのは難航しそうであり、イラン側の妨害が実証された形であるため、米国は現在そのように考えています」とリグロ・ローゼ氏はは述べた。

「このような背景から、バイデン米国大統領の視察は、サウジアラビアがアブラハム協定に合意したGCC諸国と異なり、イスラエルとの関係正常化の合意に至っていないものの、サウジアラビアが中心的役割を果たす地域安全保障システムの確立に特に焦点を当てて実施されました」

フランスもアメリカも、イランとの新たな核合意の締結に賛成であると言い続けているが、時間がない、とリグロ・ローゼ氏は述べ、マクロン大統領が数日前にイランのイブラヒム・ライシ大統領との電話会談でこの点を改めて強調した、と付け加えた。

フランスは、イランとの関係を断つことはできないので、話し合いの経路を維持するような位置づけにある。マクロン大統領もプーチン大統領に対して同様のアプローチをとっており、どのような状況であっても対話の道を開いておく努力は必要だと考えている。

「プーチン大統領へのこのアプローチは、必ずしも成功したとはいえないという批判があり、それはイランについても同様でしょう。しかし、彼はそれでも試してみる必要があると考えています」とリグロ・ローゼ氏は語った。

しかし、仮にイラン核合意が最終的に崩壊した場合、その次はどうなるのだろうか。

リグロ・ローゼ氏によると、問題はヨーロッパがまだ戦略的アイデンティティを持たず、アメリカのような「パートナーではない」ことだという。

「したがって、米国が構想する地域構造の強化に、その強化が意味するあらゆる困難とともに立ち戻ることが必要になるでしょう」と同氏は述べた。

米国は、イエメンやその他の地域でイランの代理勢力が使用する無人機やミサイルの脅威を軽減するために、対弾道ミサイルシステムを備えたイスラエル・スンニ派アラブ諸国のNATOのようなものを設立したいのだ。

UAEは、バイデン氏の中東歴訪の終了時に、反イランの枢軸になる意図はないことを示唆した。リグロ・ローゼ氏によると、ヨルダンからも同じようなメッセージがもっと修正された形で発信されているという。

転換点は、核合意が守られるかどうかが明らかになった時に訪れ、「そして、核合意が確立されるまでは、関係各国は公式の立場を明確に伝えることが難しくなるでしょう」とリグロ・ローゼ氏は語った。

同氏は「イラン側はプロセスを引き延ばしている。交渉が再開された2021年初頭にまだ期待していたような合意をまとめることができないことが明らかになりつつある」とも述べた。

 

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