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イランの野党指導者、新型コロナウイルス検査で陽性反応

2009年にテヘランで開催された集会でのイランの野党指導者ミール・ホセイン・ムーサヴィー氏(写真提供:Wikimedia Commons)
2009年にテヘランで開催された集会でのイランの野党指導者ミール・ホセイン・ムーサヴィー氏(写真提供:Wikimedia Commons)
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16 Nov 2020 04:11:12 GMT9
16 Nov 2020 04:11:12 GMT9
  • イラン労働通信(ILNA)によると、野党指導者夫妻がウイルスに感染したことを近しい家族関係者が認めた。しかし、両者の健康状態は良好だという
  • イランの1日あたりの死亡者数は、ここ数週間で過去最高のレベルに急増している

テヘラン:2009年に大統領選挙を争ったイランの野党指導者とその活動家の妻が、自宅軟禁中に新型コロナウイルスの検査を受けて陽性反応が出たと、半国営のILNA通信社が日曜日に報じた。

この報道は、イラン当局が新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、土曜日から約100の市と町でさらに厳しい2週間のロックダウンを行うと発表した際に、公表された。イランの1日あたりの死亡者数は、ここ数週間で過去最高の数に急増している。

ミール・ホセイン・ムーサヴィー氏は、2009年の選挙で強硬派のマフムード・アフマディネジャド前大統領に敗れた。選挙では不正疑惑で大規模な抗議が起こり、反対派の大規模な弾圧につながった。ムーサヴィー氏と妻のザフラー・ラフナヴァルド氏は、2011年以来首都テヘランで自宅軟禁されている。両者とも、比較的穏健な聖職者であるハッサン・ロウハニ大統領が2013年に大統領に就任する以前から、同氏を支持していた。

ILNAは、家族に近い関係者は同夫婦がウイルスに感染したことを認めたが、2人の体調は良好で、必要なケアを受けていると伝えた。報道によると、2人はウイルス感染症の症状を感じ始めたことで、検査を受けたという。

伝えられるところによれば、ムーサヴィー氏とラフナヴァルド氏は自宅軟禁中に、家族や特定の親しい政治上の友人からの時折の訪問を許可されているという。

ロウハニ氏はイランの核合意の修復をめぐって強硬派からすでに批判を浴びており、また2013年と2017年の選挙キャンペーンでの約束にもかかわらず、同夫妻を解放しなかったとして、改革派からの批判に直面している。2人の自宅軟禁の条件は、近年緩められている。

イランは、中東で最悪の新型コロナウイルスの大流行との闘いに苦労している。762,000人以上の感染者が確認され、41,400人以上の死者と558,800人の回復者が出ている。

イランでは1週間の就労日の初日にあたる今週の土曜日から、医療センター、食料品店、その他の「必要な生産部門と必要なサービス」のみ営業を続けることが許されると、アリ・ラビーイー政府報道官は発表した。政府機関の職場は、職員の3分の1だけで運営されることになる。

この規制は、感染者と死亡者数が多い「レッドステータス」に指定された約100の危険性の高い地域で実施される。

ラビーイー氏は、ウイルスの感染拡大を防げなかった場合、ロックダウンは2週間よりさらに延長される可能性があると述べた。

イラン政府は最近、事実上自国の石油を国際的に販売することを禁じる前代未聞のアメリカの制裁によって崩壊した経済を救済しようと、自国をシャットダウンすることに抵抗していた。トランプ政権は2018年に世界主要国とイラン政府との間の核合意から離脱し、イランへの制裁を再開した。

今週初め、イラン当局はテヘランと他の30の主要な市や町で、一ヵ月にわたる夜間営業禁止令を命じ、必要のない店に対して従業員を出勤させないように求めた。それでもなお、広大な大都市での感染拡大防止策の実施には課題が残ったままだ。

AP通信

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