
アラブニュース
リヤド:信用格付け会社S&Pによると、サウジアラビアの国内総生産(GDP)成長率は、パンデミックから着実に回復しており、2022年に過去10年で最高の成長率となる7.5%と予測される。
また、S&Pはサウジアラビア経済についての見通しを前向きに見直し、外貨建てと自国通貨建てのソブリン債の格付けを、長期と短期のいずれも A-/A-2と評価したと、サウジ通信社が報じた。
S&Pのレポートによると、サウジアラビアの国家予算の黒字は、2022年は約6.3%になると予想されている。
同社はさらに、前向きな見通しは、GDP成長率の強さや健全な財政政策、数十年間にわたって石油に依存してきた経済の多様化を目指した政府機構の改革を反映したものだと付け加えた。
また、一般財源の拡大と大幅な経済改革の結果として、サウジアラビア経済の生産能力は長期的に見て成長が見込まれるとした。
S&Pは、サウジアラビアの公的債務ポートフォリオのほとんどが固定金利で運営されているため、公的債務が急激に増加することはないと見ている。
S&Pはさらに、サウジアラビアのインフレ率は他国と比べ、比較的低く、政府が燃料や食料の価格を補助し、また、自国通貨を比較的強い米ドルに連動させるなどしていることで、今後もインフレが抑制される可能性が高いと付け加えている。
サウジアラビア統計局の最近発表したデータにより、サウジアラビアの年間インフレ率は、2022年7月の2.7%から、8月の3%に加速したことが明らかとなった。消費者物価指数の上昇は、8月に食品および飲料価格が、4%急上昇したことに起因するものである。