
アラブニュース
シャルム・エル・シェイク、エジプト:国連気候会議(COP27)は18日、会期を1日延長し、気象災害の被害を受けた発展途上国に対する資金援助や地球温暖化抑制の目標をめぐって各国が対立する中での行き詰まりの打開を図った。
エジプトで2週間にわたり開催中のCOP27には約200ヶ国の代表が一堂に会し、世界が深刻化する異常気象の襲来に直面する中で気候変動対策を前進させることを目指している。
しかし、紅海のリゾート地シャルム・エル・シェイクでのこの会議の終了予定時刻の数時間前になっても、先進国と発展途上国は、基金創設をめぐって、またその他の多数の重要な問題に関して、共通の立場をなかなか見出せずにいた。
COP27の議長を務めるエジプトのサーミフ・シュクリー外相は代表らに対し、19日まで交渉を続けると伝えた。参加国が多く収拾がつかないことも多いCOPでは延長は稀ではない。
同外相は、「未解決の問題が多いことを懸念している」と述べた。
課題の長大なリストには、世界の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて1.5℃に抑えるという目標の再確認についての合意に至ることなどが含まれる。この目標は最も危険な影響を回避するための安全ガードレールだと科学者は言っている。
先進国は、発展途上国が自国の経済を環境に配慮したものにして将来的な影響に適応できるようにするために年間1000億ドルを提供するという約束を最終的に果たすとともに、将来的な資金計画を打ち出すようにとの圧力にも晒されている。
しかし、気候変動の影響を受けやすい国々にとって、この会議における決定的な問題は、気候変動が引き起こした「損失と損害」に対する資金だ。論争の的であるこの問題は、際限のない負担を恐れる先進国によってこれまで阻止されてきた。
「国連ユース2030」のメンバーであるモハメド・サブリ・エル・タワブティ博士は、2週間にわたるこの会議に世界から参加しているすべての人々、特に若者に対して感謝の言葉を述べた。
同博士は次のように述べた。「このフォーラムの成功に貢献した全ての人々に、またあらゆる手段で気候変動に対処しようと熱心かつ軽やかに取り組んでいる世界の若者たちに、感謝を伝えたいと思います」
また、「このフォーラムが終わった後に、効果的に取り組み始め、この数週間で合意したことを実現できるのを楽しみにしています」と述べ、こう付け加えた。「話すだけの時間はこのフォーラムの閉幕と共に終わります」
AFP