
ニルマル・ナラヤナン
リヤド:2022年の第二四半期、サウジアラビアには引き続き大勢の外国人観光客が訪れ、前年同期比で575.4%増という大幅な増加となった。
投資省の発表によると、6月末までの3ヶ月間にサウジアラビアを訪れた観光客は約360万人にのぼり、またサウジアラビア国内での旅行者数も42.3%増で2140万人に達した。
MISAの月次報告によると、外国人観光客の第二四半期における支出は570%増の157 億リヤル(41.8 億ドル)になり、また同時期の国内旅行者の支出は31.5%増の227 億リヤルとなった。
2022年の上半期、外国人観光客の数は4600 万人へと急増し、それに連れ上半期における支出も270 億リヤルにのぼった。
同国のナショナル・ツーリズム・ストラテジーは、「ビジョン2030」で提言されているように、2030年までに1 億人の観光客を呼び込むことを目標としている。
現在サウジアラビアは、数十年にわたって石油に依存してきたサウジアラビア経済の多様化を進めており、ナショナル・ツーリズム・ストラテジーでは観光部門がサウジアラビアの国内総生産の10%に貢献することを目指している。
サウジアラビアは継続して観光の拡大に注力しており、最新の「旅行・観光開発指数」で 10 位上昇し、現在33 位にランク付けされている。
11月に開催された世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)グローバルサミットの会期中、アフメド・アル・カティーブ観光大臣は、サウジアラビアは2030年まで旅行・観光分野に6兆ドルに相当する投資機会を提供中であると述べた。
さらに同大臣は、サウジアラビアは観光地として急速に発展すると共に、旅行・観光分野における変化を促進するグローバルパートナーとしても存在を高めつつあると述べた。
サミット会期中、ハリド・アル・ファリーフ投資大臣は、投資省および公共投資基金は、経済の多様化戦略を促進するためサウジアラビアの観光部門を支援していく考えであることを述べた。
サウジアラビアは観光戦略の一環としていくつかのプロジェクトを進めているが、そのうち最も注目されているのが総工費5000億ドルとされるメガシティー NEOMである。NEOMには紅海沿いの島々にある自然保護区、サンゴ礁、文化遺産や自然遺産、キディヤ地区が含まれる。
WTTCサミットでのスピーチで、NEOMのナドミ・アル・ナセルCEOは、同メガシティーはグローバルな観光の中心地として発展するあらゆる地理的な利点を備えているとし、「サウジアラビアはヨーロッパから2時間のところあり、また意外かもしれませんが、アフリカもそう遠くはなく、3つの大陸を結ぶところに位置していると言えます。」と語った。