日本の林芳正外務大臣とコモロ連合のドイヒール・ドゥルカマル外務・国際協力大臣ディアスポラ・フランコフォニー担当は3月3日、ニューデリーで会談した。
林氏は、日米豪印(クアッド)外相会合に出席するためにインドを訪問していた。
両外相はさまざまな問題について意見交換を行い、引き続き緊密に連携していくことを確認した。
林氏はドイヒール氏に、コモロがアフリカ連合(AU)議長国に就任したことへの祝意を述べた。林氏は、TICADは今年30周年を迎えると述べ、第8回アフリカ開発会議(TICAD 8)の成果をフォローアップすることよって、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向け、コモロの持続可能な発展に貢献する意思を表明した。
これに対しドイヒール氏は、コモロは海洋国として、漁業や廃棄物管理の分野を含め、日・コモロ関係を今後も一層発展させていきたいと述べた。両者は、国際社会の平和と安全の実現に向け、G7とAUの連携を強化することにも合意した。
林氏は、ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙だと述べた。同氏は、コモロが2月23日に採択されたウクライナに関する国連決議を支持したことを歓迎した。国際社会全体がロシアに対し、ロシアによる核の脅しを深刻に懸念しており、それは断じて受け入れられず、ましてや核兵器の使用はあってはならないという明確なメッセージを発することが重要だと同氏は述べた。
これに対し、ドイヒール氏は、侵略は許容できず、アフリカにもウクライナ情勢の影響は及んでおり、コモロはAU議長国として、アフリカが確固たる立場でこの状況に対応していくよう取り組みたいと述べた。両者は、両国が紛争の早期解決に向けて緊密に連携することで一致した。
両者はまた、国連安保理改革や不透明・不公正な開発金融、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応などの東アジア情勢、核軍縮などの話題について議論した。