
アラブニュース
リヤド: 世界銀行のエジプト・エコノミック・モニター報告書によると、エジプトの経済成長率は2021-22年度の6.6%から2022-23年度には4.5%に低下すると予測されている。ロシア・ウクライナ戦争の影響がCOVID19関連の混乱の持続と重なった影響を受けるのが主な要因だ。
しかし、エジプトはマクロ経済の安定化と構造改革を進めており、成長率は一時的に低下した後、じりじりと上昇すると報告書には書かれている。
世界的な価格高騰の恩恵を受けたガス採掘や、回復力のある通信、農業、建設などの重要部門は好調が続くが、製造業などその他の部門は潜在能力を下回る状態が続くと予想される。
2022-23年度のインフレ率はエジプト中央銀行の目標レンジである5~9%を超え、2桁台が継続すると予測されている。これは減価償却費、輸入インフレ、供給ボトルネック、燃料価格の調整が継続する可能性などの影響によるものだ。
また、政府の社会緩和策に伴うインフレ率の上昇により、2022-23年の財政再建は減速すると予想される。
2022年に政府が発表した社会対策が一定の効果をあげると期待されているものの、インフレが実質所得に反映されるため、貧困率は引き続き上昇するとの見込みだ。
さらに、同国の医療および教育への支出は、それぞれ国内総生産の1.3%、2%に低下する見込みだと世界銀行の報告書は述べている。
中期的にはエジプトの債務残高(対GDP比)は低下基調を維持すると思われる。
一方、輸出入管理局のデータではエジプトの非石油輸出は2022年の最初の10カ月間で12%急増し、前年同期の271億ドルから33億ドル増え、304億ドルとなった。
本日この後、エジプトのCBE金融政策委員会が2022年最後の会議を開き、金利を検討する予定だ。
最近のロイターの世論調査によると、アナリストは今年最後の委員会で金利が大幅に引き上げられ、200ベーシスポイント増となると予想している。ドルや他の外貨に対してエジプト・ポンドを支え、インフレ上昇を抑制する必要があるからだ。
12人のアナリストによる投票の平均値ではCBEは預金金利を15.25%に、貸出金利を16.25%に引き上げるとの予測となった。