リヤド:米国の格付け会社フィッチは、サウジアラビアの銀行8行の長期発行体デフォルト格付けを「BBB+」から「A-」に格上げし、見通しを安定的とする声明を発表した。
サウジアラビアの8銀行、リヤド銀行、サウジアウワル銀行、サウジフランシ銀行、アラブ国立銀行、アリンマ銀行、サウジ投資銀行、アルジャジーラ銀行、ガルフ・インターナショナル・バンク・サウジアラビアの格付けが引き上げられた。
フィッチによると、今回の格付けの引き上げは、サウジアラビアの他の発行体と比較して、これらの銀行の信用力が高いことを反映しているという。
さらに、同声明は、フィッチがガルフ・インターナショナル・バンクとガルフ・インターナショナル・バンク・UKの国際預託証券を「BBB+」から「A-」に格上げしたことも明らかにした。
フィッチは報告書の中で、サウジアラビアの銀行は当局から適切な支援を受けており、その金融安定性を確保していると指摘した。
「当局は、多額の外貨準備と外部市場へのアクセスの増加を考慮すると、銀行システムに支援を提供する強力な能力を有している」とフィッチは報告書で述べた。
また、同報告書は、「サウジの銀行に対する支援の実績は長く、当局は国内の金融システムの安定性を維持するために、銀行システムを支援する強い意欲を依然として持っているとフィッチは考えている」と付け加えた。
さらに、フィッチはアル・ラジヒ銀行・投資会社とサウジ国立銀行の政府サポート格付けを「BBB+」から「A-」に格上げした。
ただし、両行の長期発行体デフォルト格付けは今回の格付けアクションの影響を受けていない。
これに先立つ4月5日には、フィッチはサウジアラビアの発行体デフォルト格付けを「A」から「A+」に引き上げていた。この格上げは、サウジアラビアの強力な財政状態、良好な負債対GDP比率、および十分なソブリン対外純資産に起因するものだった。
フィッチは、格付けの引き上げは、財政、経済、ガバナンスの改革を着実に進めるというサウジアラビアの継続的なコミットメントを条件としていると付け加えた。
先週、フィッチは石油大手のサウジアラムコの格付けを「A」から「A+」に格上げし、見通しは安定的とした。
フィッチは、アラムコの格付け引き上げについて、アラムコの強固な事業プロフィールと、持続可能で漸進的な配当の提供に向けた確固たる意欲を評価したものだと伝えた。