
アラブニュース、ジッダ
フォーブス誌が毎年発表する「中東のパワービジネスウーマン」リストで、サウジがトップ10を支配した。トップ5の中に、同国で最も著名な大物女性が3名入っている。サンバ・フィナンシャルグループのラニア・ナシャールはリストの第3位に選ばれ、サウジ証券取引所(TADAWUL)のサラ・アルスハイミとサウジ・ブリティッシュ銀行のルブナ・オラヤンがそれに続いた。
来月の国際女性デーを控え、フォーブス中東は毎年恒例の「中東のパワービジネスウーマン」リストを発表した。リストには同地域で最も影響力が大きく変革的な企業の多くを率いる、100名の卓越した女性実業家が選ばれて掲載される。
2020年のリストには22名の新顔、および28の産業部門を代表する23カ国の女性が入った。最も多くの女性が選ばれた国はアラブ首長国連邦で、23名がリスト入りした。また、エジプトから9名、レバノンから8名、オマーンからも8名の女性が選ばれた。
このフォーブスのリストは推薦の他、評価基準に基づく掘り下げた調査を通して作られる。評価基準には、それらの女性が率いる企業の規模、前年の実績、支持している取り組み、およびこれまでの職歴が含まれる。
100名の女性のうち大多数(79名)が自力で成功した叩き上げで、そのうち16名は自ら起業している。また、21名の女性は家族が経営する企業で働いており、その多くがまだ職場で女性を見かけるのが稀だった頃から仕事を始めている。銀行・金融サービス部門からは21名の女性が入り、証券取引所と金融規制当局から選ばれた4名が含まれる。
公共部門からも多数選ばれており、政府組織を率いる女性が13名リスト入りした。その中にはドバイのデジタル変革を監督しているスマートドバイ事務局長のアイシャ・ビン・ビシュルが含まれる。サラ・アルスハイミは、最近世界最大の企業価値をもつアラムコのIPOを取り扱った同地域最大の証券取引所TADAWULの会長を務める。
ファストファクト
2020年のリストには22名の新顔、および28の産業部門を代表する23カ国の女性が入った。最も多くの女性が選ばれた国はアラブ首長国連邦で、23名がリスト入りした。また、エジプトから9名、レバノンから8名、オマーンからも8名の女性が選ばれた。
リストの半分は大会社のトップが占め、ヨルダンで4番目に大きな金融業者バンク・アル・エティハドを経営するナディア・アルサイードや、エジプトのエネルギー会社タカ・アラビアのパキナム・カファフィCEOらが入った。カファフィはリストで唯一の石油・ガス部門における女性リーダーである。
中東の女性の傑出したリーダーシップが国際的に反映されたのは、フォーブスの「世界で最もパワフルな女性100人」リストに同地域から3名の女性が選出された2019年のことだった。その3名が現在、トップ3を構成している。ラジャ・アルグルグ(フォーブス・リスト84位)は父親の創業した同族企業を経営している。インド国籍のレヌカ・ジャグティアーニ(フォーブス・リスト96位)はUAEで小売帝国を作り上げた。ラニア・ナシャール(フォーブス・リスト97位)は2017年にサウジ第4位の資産規模を持つ銀行サンバ・フィナンシャルグループ初の女性CEOになった。
「これらのアラブ人女性は同地域の経済成長を推進するだけでなく、中東の強力な女性リーダーシップの代表者でもあり、電子商取引から金融サービスまで、あらゆる分野に影響を与えています」と、フォーブス中東のクロウド・アルオミアン編集長は述べた。