
仁川(韓国)時事:アジア開発銀行(ADB)の浅川雅嗣総裁は3日、韓国・仁川で開かれているADB年次総会の式典で講演し、「効果的な気候変動対策がなければ、もはや開発は不可能だ」と述べ、アジア経済発展のためには気候変動への取り組みを強化する必要があると訴えた。式典には韓国の尹錫悦大統領も登壇した。
浅川氏は、新興国が温室効果ガス排出実質ゼロとなるよう「あらゆる努力をしよう」と呼び掛けた。ADBは5日まで開く今総会中に、新興国の脱炭素化を支援する最大150億ドル(約2兆円)の融資枠組みを創設する方針。
一方、尹大統領は「気候変動やデジタル格差の分野で積極的に貢献していく」と強調。ADBと韓国政府が共同で、各国政府や企業が気候変動対策の技術や知識を集約する「気候技術ハブ」を設立すると明らかにした。
時事通信