
ドバイ:ロシアは、コロナウイルスによる需要減少を補うための、OPECプラスの世界的な原油減産拡大の提案を支持する、とセルゲイ・ラブロフ外相が述べた。
3つの情報筋が以前、石油輸出国機構(OPEC)とロシア率いる同盟国に助言する技術委員会が、日量60万バレルの暫定的減産を提案した、とロイターに語っていた。
これは世界の供給量の約0.6%であり、日量170万バレルという現在の減産量を拡大するものだ。
OPECプラス加盟国は世界の原油の40%以上を生産している。
「私たちは提案を支持します」スペイン語への同時通訳によるとラブロフ外相は、メキシコシティでの記者会見で委員会の提案について尋ねられ、こう答えた。
ラブロフ外相は、ロシアのウラジミール・プーチン大統領とOPECの事実上のリーダーであるサウジアラビアのサルマン国王が最近、今や中国本土を越えて蔓延し、世界のエネルギー需要を減衰させているコロナウイルスについて話し合ったと述べた。
「もちろん、それは原油市場に影響を与えるでしょう」とラブロフ外相は言った。
ラブロフ外相は、全市場参加者にとって最善な対策を決定するためにロシアは協議している、と付け加えた。
ロシアの合意を受けて、OPECは決定を正式にするために、3月初旬に予定されている閣僚級会合を2月に前倒して実施する可能性がある。
減産を提案した共同技術委員会(JTC)は、原油生産諸国に助言を行う非意思決定機関である。
以前情報筋は、委員会はロシアの提案に対する最終決定を待っており、減産拡大への合意がない限り閣僚らは会合の日程を変更しないだろう、と語っていた。
ある情報筋は水曜日、ロシアが減産拡大ではなく減産期間延長を求める意向を示したことで、委員会が木曜日に3日目の会議を行うよう延長した、と述べていた。
過去数年間、ロシアは公式会議で政策に最終的に合意する前に、OPECに対して反対の立場をたびたび示している。
ロシアのアレクサンドル・ノヴァク・エネルギ―大臣は火曜日、生産をさらに制限するべき時であるかどうか確かではないと述べた。
サウジアラビアは割当量にさらに自発的に日量40万バレル加えた減産量を維持しており、OPECプラス全体の実質減産規模は日量210万バレルになった。
JTCは、現在の日量210万バレルの減産量を2020年末まで延長することも提案している、と2つの情報筋が述べた。現在のOPECプラスの合意は3月に失効する。
あるOPEC筋によると、提案された日量60万バレル減産は、全参加国の同意を得た場合、即時実施され6月まで継続される見込みである。
「日量60万バレルは、リビアでの原油生産回復の見通しと原油需要増加のあらゆるシナリオを考慮したものです」と情報筋は述べ、提案された減産量はコロナウイルスによる原油需要減少の見通しに対処するのに十分であると付け加えた。
原油価格は今年1バレル当たり11ドル以上下落し55ドルとなり、生産者らを懸念させている。
BPのチーフ・ファイナンシャル・オフィサーであるブライアン・ギルバリー氏は火曜日、ウイルス感染拡大による経済の減速により、2020年の世界的な需要の伸びが日量30万から50万バレル、つまり約0.5%減少すると予想される、と話した。
ロイター