
米議決権行使助言会社のグラスルイスが、トヨタ自動車の株主に対し、豊田章男会長の取締役選任議案に反対するよう推奨したことが29日、分かった。グラスルイスの基準で「独立している」とみなせる取締役が少ないことが理由で、豊田会長にはその責任があると主張している。
グラスルイスは「十分な数の独立した取締役がおらず、客観性や独立性、適切な監督を行う能力に深刻な懸念を呼び起こす」と指摘。監査役候補の小倉克幸、白根武史、酒井竜児の3氏についても、独立性が不十分などとして選任に反対するよう推奨した。トヨタは「東京証券取引所の基準は満たしており、独立性について承認を受けている」と反論している。
グラスルイスはこのほか、海外の投資会社3社が提出した脱炭素の取り組みに関する株主提案には反対することを勧めた。
時事通信