
帝国データバンクが31日に公表した調査によると、主要195社の8月の食品値上げは1102品目で、7カ月ぶりに前年同月を下回った。6、7月に比べ品目数は少ないが、牛乳や有名菓子などが値上げされるため、帝国データは「品目数以上に、消費者がインフレを実感しやすい」(担当者)と指摘している。
雪印メグミルク、明治(東京)、森永乳業の3社が牛乳やヨーグルトを値上げする。亀田製菓の「ソフトサラダ」の店頭想定価格は6%上昇。江崎グリコの「Bigプッチンプリン」(160グラム)は3円高い168円になる。中村屋の「肉まん3コ入」の希望小売価格は321円から350円に引き上げられる。
キリンビバレッジ(東京)は、原材料の不作で販売を休止していた「トロピカーナ 100% まるごと果実感 オレンジ」(900ミリリットル)を281円から378円に値上げして再開。鍋つゆなどの調味料も値上げされる。
帝国データは、年内の値上げラッシュが10月でいったん落ち着くとみている。年間では2022年に比べ約1万品目多い3万5000品目前後を想定するが、「電気代や物流費などのコストアップ要因は残っている」とし、24年以降も断続的な値上げが続くとみている。
時事通信