Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter

イスラエル・ハマス戦争はパレスチナ問題の正当な解決策を探る転機:元サウジ情報局長

トゥルキ・アル・ファイサル王子は、永続的な解決には集団的なアプローチが必要だと述べた。(スクリーンショット)
トゥルキ・アル・ファイサル王子は、永続的な解決には集団的なアプローチが必要だと述べた。(スクリーンショット)
Short Url:
20 Nov 2023 12:11:26 GMT9
20 Nov 2023 12:11:26 GMT9
  • トゥルキ・アル・ファイサル王子は、この紛争は国際外交の失敗であり、それはもはや持続可能ではないと述べた
  • 元サウジ情報局長である王子はハマスとイスラエルの行為を非難した

アラブニュース

リヤド:元サウジアラビア情報局長は18日、イスラエル・ハマス戦争はパレスチナ問題の正当な解決策を模索するための転換点だとしたうえで、永続的な解決策を見出すための国際会議の開催を求める声を支持した。

トゥルキ・アル・ファイサル王子は、この紛争は国際外交の失敗であり、それはもはや持続可能ではないと述べた。

ハマスがガザ地区近郊の町々を奇襲攻撃し約1200人のイスラエル人を殺害したことを受け、イスラエルは同地区で残忍な軍事作戦を実施している。イスラエル軍の攻撃によるパレスチナ人の死者は1万1500人に達した。

トゥルキ王子は次のように述べた。「私は、10月7日のハマスによる民間人への野蛮な攻撃を非難する。しかし、イスラエル人がガザ地区だけでなくヨルダン川西岸地区でもパレスチナ民間人に対して行っている、同様に野蛮でより残忍な攻撃も非難しなければならない」

目標として宣言したハマス殲滅に向けたイスラエルの非情なやり口については、民間人の死者を大量に出していることが批判されており、停戦を求める声が高まっている。

イスラエルの指導者らのレトリックも、パレスチナ人を人間扱いしない言葉の使用や、パレスチナ人に対する核兵器使用への言及などをめぐって批判に晒されている。

イスラエルのある閣僚は今月、ガザ地区への原爆投下はハマスに対処するための「選択肢の一つ」だと発言した。

「イスラエルによる核の威嚇は、核兵器という選択肢を追求するよう地域の他の国々に公然と呼びかける行為だ」とトゥルキ王子は述べた。「我々はイスラエル側のこの無謀さについてよく考えなければならないし、それを報いなしに見過ごしてはならない」

バーレーンの首都で開催された「国際戦略研究所マナーマ対話」で、トゥルキ王子は聴衆に対し、この紛争はハマスが先月イスラエルの防衛線を突破した時に始まったのではなく長い歴史があること、そして「その大半はパレスチナ人に対する攻撃という形を取ってきた」ことを再確認した。

また、「ルールに基づく国際秩序、民主主義、人権、国際法の守護者」を自称する一部の国々の偽善と二重基準にも言及した。

かつてサウジアラビアの駐米大使と駐イギリス大使を務めたトゥルキ王子は、この紛争の解決には集団的なアプローチが必要だと述べた。

王子は、「我々全員がこの問題の解決に失敗したのだから、解決策を見つける責任は我々全員(に)ある」としたうえで、世界はパレスチナ人の苦境について、またイスラエルが占領を続ける中で行われている残虐行為について、以前より強く認識していると指摘した。

また、和平に向けた案や構想が不足していたわけではなかったが、「米国と欧州のイスラエルに対する揺るぎない支持のせいで全てが同国の門前で止まってしまったため、全ての構想は無駄に終わってしまった」と語った。

さらに、占領下のパレスチナ人の生活を改善しアラブ諸国との関係を正常化するという「イスラエルと米国と欧州の幻想」は、真の平和に必要な選択肢ではないと述べた。

トゥルキ王子は、信頼できる和平プロセスを見出すことを目的とした国際和平会議を米国の効果的な主導のもとで開催することを求めるバーレーンの呼びかけを支持した。

また、2002年のアラブ和平イニシアティブはまだ卓上にあり、永続的な解決策をパレスチナ人とイスラエル人の双方に提示していると述べた。同イニシアティブは、「イスラエルをこの地域における不可欠かつ正常な国家とし、何よりもパレスチナ人に自分たちの国を与えることで正義をもたらす」ものである。

さらに、双方の交渉が行われる際にはパレスチナ人囚人のことも考慮されることを望んでいると語った。「彼らはどうなるのか。彼らも交換条件に含まれるのだろうか。彼らのことも考慮されることを望んでいる」

特に人気
オススメ

return to top