
日本航空が1日発表した2023年4~6月期連結決算(国際会計基準)は、純損益が230億円の黒字(前年同期は195億円の赤字)と、4~6月期としては4年ぶりに黒字転換した。ANAホールディングス(HD)も純利益が306億円と、前年同期の約30倍に増加。コロナ禍が一服して旅客数が国内線、国際線ともに増え、収益の回復傾向が鮮明となった。
JALの売上高は41.9%増の3814億円。旅客数はコロナ禍前の19年実績に対し、国内線が93%、国際線が65%まで回復した。国際線は好調な訪日需要がけん引し、客単価の上昇も収益を押し上げた。
ANAHDの売上高は31.6%増の4610億円だった。傘下の全日本空輸の旅客数は19年実績と比べ、国内線が85%、国際線は61%となった。
両社とも通期業績予想は据え置いた。国内は観光利用が好調な一方、テレワークの普及などでビジネス需要の回復が遅れている。JALの斎藤祐二専務は「インバウンド需要を地方路線に誘客して補っていきたい」と話した。
時事通信