
リヤド:ビジョン2030の下、サウジアラビアは女性のエンパワーメントに向けた改革を進めている。その最中に、王国の公的投資基金(PIF)は女性の生活の質向上のための統合企業を設立した。
「Kayanee」は、フィットネス、スポーツウェア、パーソナルケア、治療ケア、栄養、診断、そしてウェルネス教育を通じて、将来世代の健康とライフスタイルに重点的に取り組んでいく。
PIFが所有し、リーマ・ビント・バンダル・アール・サウード王女が会長を務めるこの会社は、精神的、社会的、身体的健康など、女性に関連するテーマに取り組むことを目指している。
同社はまた、サウジによるビジョン2030の目標に沿った豊かな社会の創造を支援するために、100万人以上の受益者にリーチすることも目指している。
「Kayaneeは、サウジアラビアでは160億SR(リヤル)(42.7億ドル)に相当するフィットネスとウェルビーイング産業の拡大に役立つでしょう。PIFが女性のフィットネス、ウェルネス、ウェルビーイングへ参入するには、非常に面白い時期です。Kayaneeは、総合的なサービスを通じて業界に可能性を与えられる、安定した立場にあります。そのサービスにより、同社は成長途中の民間セクターと提携し、活気ある社会を作っていくでしょう」と、PIFの中東直接投資責任者を務めるレイド・イスメール氏は述べている。
Kayaneeの立ち上げは、新興セクターの能力を解放し、技術をローカライズして民間セクターを発展させるというPIFの目標の一部であり、ビジョン2030に沿っている。
さらに、政府系ファンドの戦略の一部には、地域経済の多様化を刺激し、生活の質の向上に貢献する、というものがある。
Kayaneeの顧客は、デジタルプラットフォームに誘導される。これは対面サービスとオンラインサービス間につながりを提供するもので、大勢の参加を確保する狙いがある。
同社は、サウジアラビアにおける健康、ウェルビーイング、フィットネスの急速な成長の触媒として機能する。そして民間セクターとの関わりやバリューチェーン全体への参加を通じて、業界の発展を促進していく見込みだ。
なおPIFは6日、サウジアラビアおよびMENA(中東・北アフリカ)地域におけるスポーツセクターの成長を加速させるため、SRJスポーツ・インベストメンツという新しいスポーツ投資会社も設立した。
「この会社は、スポーツセクターでの他のPIF投資を補完するものです。それらすべてがPIFの戦略とサウジのビジョン2030に沿って、より活気のある社会作りに貢献します」とイスメール氏は述べた。
SRJスポーツ・インベストメンツが焦点を当てているのは、新規イベントや知的財産の取得および開発、有名大会の商業化、そしてサウジアラビアでの主要な世界的イベントの開催である。