アブダビ: 金曜日にムバダラ・アリーナで開催された第5回アブダビ・エクストリーム選手権(ADXC)で、アメリカのユリヤー・フェイバーとブラジルのレイロン・グレイシーが優勝した。ノーギのトロフィーはフェイバーが獲得し、グレイシーはギを手にした。
フェイバーは、MMAでの初対戦から約20年後のビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)を破り、そのスタミナを見せつけた。
レスリングでフェルナンデスの攻撃を封じたフェイバーは、相手のガードにプレッシャーをかけながら、トップからの攻撃を得意とした。
ブラジル人選手もテイクダウンやスイープを決めるなど、いい場面もあったが、フェイバーの技量が勝る。
結局、アメリカ人ファイターがADXCのケージを全会一致の判定で制した。決闘後、フェイバーはライバルへのリスペクトを示し、アブダビのイベントを賞賛した。
「僕はフェルナンデスが大好きだ。フェルナンデスはキャリアを通じて多くのアスリートの人生を変えてきたし、最後まで戦い抜くのがとても難しい選手だ。またケージで戦えて気分がいい。人生を変える何かを探しているなら、格闘技をすすめる。アブダビは柔術のようなものに投資することで正しいことをしていると思う」
グレイシーはデビュー戦のマルコス・カロッツィーノにチャンスを与えず、ADXCで2連勝を飾った。
試合はグレイシーが相手の攻撃をうまくディフェンスしてスタート。カロッツィーノがテイクダウンを狙った後、グレイシーは異形のチョークを極め、ライバルをタップアウトに追い込んだ。試合後、グレイシーは叔父である著名な総合格闘家、レンツォ・グレイシーに敬意を表した。
「叔父がそばにいると、すべてがうまくいっていることがわかるんだ」とグレイシーは語った。「最初のループチョークが決まったけど、カロッツィーノはうまく逃れた。彼が仕掛けたギロチンはとてもきつかったけど、彼がすべてをかけてくるとわかっていたから、なんとかディフェンスして挽回した。試合5分前に叔父から、ラウンド終了40秒前にコーナーチョークを使うように言われたんだ」
メインのグラップリング第2試合では、アメリカのチャド・メンデスがブラジルのディエゴ・ブランダォンを判定で下した。メンデスはスタンドの攻防で相手の頭をコントロールし、テイクダウンを奪い、見事なディフェンスで終始試合をリードした。
もう一つのメインGIイベントは、非常にテクニカルでバランスの取れた戦いとなり、ペドロ・ラマーリョ(ポルトガル)がマックス・リンドブラッド(スウェーデン)をスプリット判定で僅差で破り、タイトルを獲得した。似たようなファイトスタイルの両選手は、危険なポジションを守りながら、グリップとアタックの応酬を繰り広げた。ラマリョはスイープのうまさが際立ち、特に足の使い方が危険だった。リンドブラッドはフットロックで上になる場面が目立った。しかし最終的には、ラマリョの一貫性が報われた。
4つのメインファイトの他に、10試合がADXC 5を盛り上げた。オープニングバウトでは、UAEのバルキース・アル・ハシュミがロシアのマリア・オディンツォワを相手に優勢に試合を進めた。ガードを駆使し、終始主導権を握り続けたアル・ハシュミは、有望な攻撃を仕掛け、ポジション・コントロールで終始相手にプレッシャーを与え続けた。判定でアル・ハシュミが勝利した。
もう一人のUAEのファイターも地元で勝利を挙げた。オマール・アル・スワイディがサミュエル・マルケスを判定で下し、アル・スワイディがハイペースを維持して優勢に試合を進めた。
イラン人ファイターのプーヤ・ラフマニは、ADXCのケージで、ハムディ・アブデルワハブにシングルレッグでテイクダウンを奪い、バックを奪うと、観客に向かって腕を伸ばし、アブデルワハブの首の下に滑り込ませてチョーク・ホールドで勝利を決めた。
チュニジア人ファイターのアミン・ブディナはブラジルのダビ・ベトラーチに敗れた。ヴェトラーチは序盤から危険な三角絞めで攻め、腕十字に移行したが、ブディナはこれをディフェンス。その後、ヴェトラーチは肩固めのフェイク。チュニジア人ファイターが回転して逃れようとしたところで、ヴェトラーチが勝利の腕十字を極めた。
19歳のセイルカン・ボラトベック(カザフスタン)は、エマド・アーメディン(オランダ)に快勝し、中国のシャオソン・シー(中国)は、エイベ “ザ・キラー “アルサヒール(米国)に敗れた。2ラウンドにギロチンを狙うなど、いい場面もあったが、アルサジールはプレッシャーをかけ続け、判定で勝利した。