三菱重工業は26日午後2時24分、政府の情報収集衛星レーダー8号機を、鹿児島県・種子島宇宙センターから、H2Aロケット49号機で打ち上げた。衛星は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。
情報収集衛星は1998年、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて導入された事実上の偵察衛星で、内閣衛星情報センターが運用。安全保障のほか、地震などの災害時にも活用されている。
2001年に運用を開始したH2Aは、03年の6号機を除き全て成功。強化型のH2Bと合わせ成功率は98%を超える。年度内に打ち上げ予定の50号機で退役する予定で、打ち上げ能力の向上と大幅なコストダウンを目指して開発された新型のH3ロケットに引き継がれる。
記者会見した三菱重工の五十嵐巌・宇宙事業部長は「次に控えているH2Aロケットの最終号機に向け、49号機をしっかり打ち上げることが大事なステップ。気合の入った打ち上げだった」と述べた。
時事通信