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描きなおされた世界:ウィルスに対応したシェルターを 日本人建築家の阪氏が呼びかけ

04 Jun 2020
この写真は、2020年4月に日本人建築家の阪茂氏をとらえたものである。神奈川県横浜市の柔道場に設置された避難所は、彼らのチームによって考案され、アパートを借りる金銭的余裕がない人や、新型コロナウィルスの蔓延による緊急事態宣言下で閉鎖されたインターネットカフェで寝泊りしていた人たちに提供された。(AFP)
この写真は、2020年4月に日本人建築家の阪茂氏をとらえたものである。神奈川県横浜市の柔道場に設置された避難所は、彼らのチームによって考案され、アパートを借りる金銭的余裕がない人や、新型コロナウィルスの蔓延による緊急事態宣言下で閉鎖されたインターネットカフェで寝泊りしていた人たちに提供された。(AFP)
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Updated 04 Jun 2020
04 Jun 2020

東京:プリツカー賞を受賞し、紙製の筒を用いた被災地における建築で有名な日本の建築家である阪茂氏(62)は、この新型コロナの時代に、世界は自然災害と対峙する取り組みについて考える必要があるとの見解を示した。

また、このパンデミックが東京における満員の通勤電車の減少につながることを期待しながらも、素材を実際に手に取ることが優れた建築にとって非常に重要であるという点を強調する阪氏は、テレワークへの依存に対する警鐘を鳴らしている。

東京オフィスの阪氏は、このパンデミックが自然の経過をたどる前に、都市は地震や台風などの悪夢のような状況の緩和策を考え始める必要があると、AFP通信に語った。

世界中の災害救援プロジェクトへの取り組みに対する称賛を集めてきた阪氏は、感染防止を念頭においた形の、素早い設置が可能な避難所の用意に投資することを、市当局へ要請している。

「感染防止対策がされていない避難所は、クラスターの発生源になります。(設置するのに)何日もかかっていたら、手遅れになってしまうのです」と、阪氏は強調した。

阪氏のチームは、間仕切りシステムを導入した避難所をデザインした。このシステムでは、頑丈な紙製の筒で構成された骨組みと、2メートル(6.5フィート)の高さから床まで届く布で仕切られた、簡易的な個室が作られる。

大規模な地震災害の現場でソーシャルディスタンスを保つことは現実的に不可能となるため、役人たちは避難所内の密度を緩和するための策を講じる必要がある、と阪氏は論じる。

中央政府と地域当局はこのパンデミックの対応にかかりきりで、「地震が起きた場合の対策についての議論が始まったのは、つい最近のことだ」

「簡単なことではありませんが、考えなくてはならないことです」と阪氏。

今年3月、パリ行きのフライトのため空港に向かっていた阪氏は、フランスの首都が新型コロナウィルスの蔓延に伴うロックダウンに突入すると聞き、すぐに引き返した。

それ以来、阪氏は週に7日休むことなく東京オフィスへ徒歩5分の道のりを通い、仕事に専念している。

「日本に1ヶ月以上留まっているのは、おそらくこの16年間で初めてのことです。日本の春の美しさに大変感動しました」と阪氏。

「現在は仕事以外何もしていません。趣味もありませんし、この状況下では特別なことは何もできません」とAFP 通信に話した。

2011年の地震後にはニュージーランドのクライストチャーチに紙の教会を建設するなど、建築のために世界中を飛び回ってきた阪氏は、新型コロナウィルスが日本の学生たちの国内志向を助長することを懸念している。

「一番心配なのは、学生たちが及び腰になってしまうことです。日本が安全で平和なため、新型コロナウィルスの災難以前から、留学を志望する学生の数は減少を続けています」と彼は言った。

世界で最も人口密度が高い都市のいくつかを有し、高齢化傾向にある国家であるにもかかわらず、日本はこのパンデミックの被害を比較的免れてきた。感染者はおよそ1万7000人、死者は900人以下である。

また、このウィルスが公共の交通機関の過密状態を緩和する「良い機会」をもたらしているとはいえ、阪氏は「だからと言って、外に出て行かなくて良いということではありません」と述べた。

「なんでもテクノロジーで解決しようとするのは危険です。ビデオ会議ができるからと言って、直接顔を合わせる必要がないと信じ込むのは間違っています」

素材との密に触れ合うことが優れた建築への鍵であることは今も変わらず、これはテクノロジーで置き換えることはできないと、阪氏は付け加えた。

「部品や3D画像をコンピューターで描くことは、模型を作ることや、実際に素材に触れてその重さを感じることとは全く異なります」と阪氏。

「どれだけテクノロジーが発展しようとも、これが真実であることは変わりません」

AFP

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