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エジプトでライドヘイリング・サービス市場が加速

カイロで携帯電話でUberのアプリを使う男性、2019年11月6日(ロイター)
カイロで携帯電話でUberのアプリを使う男性、2019年11月6日(ロイター)
07 Nov 2019 02:11:25 GMT9
  • エジプトがUber(ウーバー)のトップ10市場に
  • バスサービス、食事の配達を行う会社も

カイロ、ロイター

エジプトのライドヘイリングとハイテクを活用した輸送市場での競争が、世界的な巨人Uberから小規模な地元企業までライバルが中東最大の市場の一部を競い合って加熱している。

オペレーターは、成長の余地はもっと大きいと言う。エジプトの人口はまもなく1億人にまで膨れ上がる。タクシー、ミニバス、トゥクトゥク、バイクが、混雑し混沌とした通りを乗客や荷物を乗せて行き交っている。

最大のプレーヤーはCareemとUberで、5月にIPO(株式の公開)を行ったが、競合他社を上回ろうとしたため月曜日に第3四半期には大幅な損失を計上したと公表した。3月の合併にもかかわらず、両社は依然として別々に運営されている。

業界の専門家は、新興企業がバスやバイクによるサービスの市場シェアを獲得しようとするため、さらに多くの合併が行われると予想している。

エジプトは、Uberの世界のトップ10市場の1つであり、また地域の技術ハブと見なされている。デジタル決済会社のFawryなどの新興企業が、カイロ郊外のテックパークに店舗を構えている。

Uberのエジプトのゼネラルマネージャーであるアフマド・ハンムーダがロイターに語ったところでは、同社はエジプトで900,000人のアクティブなドライバーを抱え、エジプトにある27の州の約半分で事業を展開しており、来年はシャルムエル=シェイクとエジプト南部のリゾート地への拡大を検討していると言う。

UberとCareemの両社は、アプリを介して決まったルートに沿ってバスを運行する地元の新興企業Swvlが設立された後、昨年後半にバスサービスを導入した。Swvlはすでにケニアとパキスタンまでその事業を拡大している。

バスと乗用車に加え、UberとCareemバイクは、エジプトの新興企業Halanと競合している。Halanは2017年11月にサービスを開始し、20以上のエジプトの都市とスーダンの首都ハルツームで営業を行っている。

ハイテクを使った食品配送も急速に拡大しており、Uber Eatsは、Halan、地元の新興企業Elmenu、スペインの新興企業GlovoおよびOtlobと競合している。ドイツのDelivery Heroは2017年にOtlobを買収し、Glovoに出資を行っている。

Halanは、バイクで食品を、トゥクトゥクで乗客を、そして貨物用三輪車で商品の輸送を行っている。同社は、エジプトのマクドナルド、KFC、ピザハットなどのファーストフードチェーンと提携しており、現在は小規模なレストランもターゲットにしていいる。

同社には約10,000人のアクティブなドライバーがいると、ムニール・ナクラCEOはロイターに語った。

2011年6月にレストランのメニューのカタログから始まったElmenusは、昨年末にそのプラットフォームを介して食品の配送を開始し、今月には独自の配送車両の使用を開始する予定であると、創業者のアミール・アラムはロイターに語った。

Glovoはエジプトに500万ユーロ(554万ドル)を投資する計画である。同社によれば、スマートフォンの使用は急速に増加しているものの、配達の4分の1しかオンラインで注文されていないと言う。

「誰か、または数人のプレーヤーが支配する時が来るでしょう」とElmenusのアラムは言う。「しかし、市場は大規模に成長しているので、これはまだまだ先の話でしょう。」

南カリフォルニア大学の輸送専門家であるMaged Dessoukyは、誰が勝つかを予測するのは難しいと語った。

「サイズは重要ですが、サイズがすべてではありません」と彼は言う。「もちろん、私たちが自動運転車に乗るようになれば、非常に面白いものになるでしょう。それは方程式を全く変えてしまうでしょう。」

この分野を取り巻く楽観的な見方にもかかわらず、不確実性も存在する。9月に、エジプト議会は、ライドヘイリングのアプリを管理する法律を可決した。それによると、業者は、6か月間データを保持し、求められたときには政府と共有することをが求められている。

今年の初め、エジプトのUberの乗客とドライバーはUberアプリの技術的な問題に直面した。2人のセキュリティ関係者によると、当局とのデータ共有を巡る争いに関係していたと言う。

エジプト競争庁(ECA)は、UberによるCareemの買収について審査しており、新規参入者はまだ登場していない。

今年の初めには、ライドヘイリング会社であるDubciを宣伝するビルボードがカイロ中に出現した。これは、事業活動を拡大しているエジプトの強力な軍隊がその背後にあるという推測を呼ぶこととなった。

ビルボードはほとんど姿を消しており、Dubciに関するニュースは7月に軍がその所有を否定して以来、ほとんど聞かれない。ロイターは同社との連絡がとれなかった。

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