モハメド・アル・シャマー

エジプトのエジプト・日本学校が10月からの新学期に向けて準備を進めている。エジプトのタリク・ショーキー教育相と南シナイ県のハレド・フォウダ知事が昨年3月に開校したシャルムエルシェイクにある学校もその1つだ。

このエジプト・日本学校は、南シナイ県シャルムエルシェイクのキング・サルマン大学の付近に位置する。学校の総面積は1万平方メートルで、幼稚園から中等学校までの28の教室で構成されている。建設には2850万ポンドかかった。

ショーキー教育相は記者声明で、日本式教育「特活 (特別活動)」は子供の個性を育み、スキルを伸ばすことを重視する教育システムで、それはエジプトの教育計画の一環を成すものだと述べた。

シャルムエルシェイクの学校は、2018年10月にエルトールで開校した学校に次ぐ南シナイ県で2校目となる日本式教育校だ。

同校は2021・2022年度の入学がまず認められた生徒との個人面接を終えた。教育省のエジプト・日本学校管理部の監督の下、入学希望者は同校のウェブサイトを通じて入学を出願した。新型コロナ感染拡大を受けてエジプト政府が講じた予防策により、書面による出願が中止され、このシステムが導入された。

面接の手順には、親も参加する個人面接、出願の補足書類の提出、子供が受ける数学テストと認知能力テストが含まれた。幼稚園に出願した生徒に対しても個人面接が行われた。

同エジプト・日本学校のマフムード・アブデルアール校長によると、提出書類が不正確だと判明した場合、その子供は入学できなくなり、待機リストに載っている次の子供が選ばれるという。また、全国のすべての学校で面接が完了した後、エジプト・日本学校管理部を通じて最終リストが送られ、面接の結果が発表されるとアブデルアール校長は付け加えた。

アブデルアール校長は、出願条件には子供がエジプト国籍所有者であることや子供の年齢が学習段階に適合していることなどが含まれると説明した。また、保護者が学校の近くに住んでいる生徒が優先されると付け加えた。

昨年度は新たに5校がエジプト・日本学校システムを導入し、全国の日本式教育校は合計48校となった。ラス・セドルの1万平方メートルの区画が、エルトールやシャルムエルシェイクの学校と同様のエジプト・日本学校の建設に割り当てられた。

エジプト・日本学校は、子供の個性を育成し、帰属意識とチームワークを高める日本式「特活」に加えて、新しいエジプトのカリキュラムを教える。

教育者のサフワト・アルジャマイ氏はアラブニュースに対し、「特活」について説明した。アルジャマイ氏によると、特活は生徒たちの日常生活、自己啓発、健康と安全の確保、創造性の育成に役立つ活動に重点を置く教育だという。特活は生徒会による活動の管理と計画の支援を促し、校内のさまざまな年齢の生徒に向けた文化交流プログラムが実施される。

帰属意識や他者との連帯感を高める活動も伴い、実用的な活動に取り組むことで公共の利益に貢献する感覚を生徒たちに与えるという。

これらの活動が教師の役割を教師からファシリテーターに変えるとアルジャマイ氏は述べた。教師はただ生徒たちに事実や概念を教え、答えの正誤を問うのではなく、個人環境や集団環境における試行錯誤を通じて社会的・感情的な学習を促す役割を担うようになるという。

さらに、このような活動は、実社会に出る際に必要となる個人的なスキルや社会的なスキルの育成を可能にし、作業を共有し、ルールを設け、リーダーシップをとり、ルールや指示に従うことを生徒たちに要求する。