
米ネバダ州ラスベガスで7日開幕する世界最大級の米家電・IT見本市「CES」では、自動運転車など「未来のクルマ」を見据えた技術や製品を出展する企業が目立つ。
業界の垣根を越えた開発競争が大きなうねりとなっている。
「過去10年のメガトレンドはモバイル(携帯電話)だったが、次はモビリティー(移動手段)だ」。ソニーの吉田憲一郎社長は6日、CESの開幕を前に記者会見を開き、30個以上の画像センサーや人工知能(AI)などを搭載した自動運転車の試作車をお披露目した。市販の予定はないが、2020年度に公道での走行実験を目指しており、新たな商機につなげたい考えだ。
韓国・現代自動車は同日、米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズと「空飛ぶタクシー」の開発で提携したと発表。ウーバーが23年の実用化を掲げる都市部での航空輸送サービスに、垂直に離着陸できる機体を提供する。CESの自社ブースでは実物大の試作機を展示するという。
独ダイムラーもこの日、人気映画「アバター」の世界観を取り入れたコンセプトカー「メルセデス・ベンツ・ビジョンAVTR」を初公開した。
流線形の車体の後部には33個の「うろこ」が付くなど、生き物を想起させるデザインを採用。ケレニウス社長は会見で「はるか先の未来のビジョンを示した車だ」と述べた。
JIJI Press