



ベツレヘム:聖書の町ベツレヘムの住民は賑わいを期待しつつクリスマスに向けた準備を進めている。新型コロナパンデミックから立ち直ったこのイエス生誕の地には数千人の観光客が詰めかけると見込まれている。
ヨルダン川西岸地区にあるこの町にとって観光は経済的な命綱だが、過去2年間はパンデミックのせいで外国からの観光客が遠ざかっていた。
しかし今年は休暇シーズンに向けて観光客が戻っており、ホテルは満室で、地元の商店は商売繁盛だと言っている。
パレスチナのルーラ・マアーヤ観光・遺跡庁長官は、「今年は昨年とは大きく違った形でクリスマスを祝うことができる」と語る。「世界中から来る巡礼者たちと共に祝うことができるのだから」
警察や店が祝祭に向けて準備していた正午少し前には人出はまだまばらだった。
マンガー広場では、マーチングバンドがドラムやバグパイプを演奏する中、警察がバリケードを設置していた。
外国からの観光客がブラブラと歩き、この町の大きなクリスマスツリーをバックに自撮りしていた。
聖地エルサレムのローマ・カトリック最高聖職者であるピエールバッティスタ・ピッツァバッラ・ラテン総大司教が、巡礼者たちを歓迎するために近郊のエルサレムからベツレヘムに訪れる予定だ。
その後、総大司教は近くの降誕教会で真夜中のミサを執り行う。この教会は、イエスが生まれた場所だとキリスト教徒が信じる場所に建てられている。
ただ、マンガー広場にはパレスチナ人囚人ナセル・アブ・ハミド氏の写真を載せた横断幕が目立つように飾られており、現在の現実もあらわだった。
イスラエル人7人の死に関与したとして有罪判決を受け20年間収監されていたアブ・ハミド氏は先週、イスラエル刑務所の診療所においてがんで死亡した。
AP