• 新部門はコンテンツ制作とデジタルメディアプラットフォームの支援に特化
• 第1弾として、革新的な制作会社Telfaz11と臨場感のある映像プラットフォームVUZに投資

アラブニュース

リヤド：世界的な統合メディアグループのSRMGは28日、ベンチャーキャピタル（VC）部門「SRMG Ventures（SRMGベンチャーズ）」の設立を発表した。

新部門はSRMGの変革的な成長戦略に従い、初期ステージの企業や技術に投資していく。中心的な投資対象はメディアクリエイターやデジタルメディア、メディアイネーブラーおよびツールで、生成AIのほか、イマーシブおよびインタラクティブなエンターテイメントも含まれる。SRMGベンチャーズはまず、シードからシリーズBステージの投資を対象とする。

SRMGベンチャーズによって、SRMGは地域の才能や起業家を支援し、力を与えることができる。地域で急速に進化するメディア産業のさらなる成長のため、触媒の役割を果たすのだ。

SRMGベンチャーズは、革新的な技術や新たなメディアの人材、コンテンツクリエイターをSRMGが直接駆使できるようにする、それにより、SRMG自身のメディアポートフォリオが今後も強化され、メディアの未来を推し進めることができる。新たなVC部門はさらに、SRMGが利益を実際に上げながら新規市場に浸透し、事業内容をさらに多様化することを支援する。

SRMGベンチャーズは第1弾として、急成長を見せる2社への投資および提携も発表した。

• Telfaz11：サウジアラビアのクリエイティブメディア会社で、地域と関連の深いエンタメコンテンツを専門とする。ヒット作「Sattar」や長編映画「Alkhallat+」を制作。「Alkhallat+」はサウジ国内においてNetflixで視聴数トップ10入り。
• VUZ：業界屈指のVR対応ソーシャルメディアアプリで、ユーザーは360度の映像を使用できる。新たなレベルの没入型リアリズムを実現。

SRMGのジョマナ・R・アル・ラシドCEOはこう語る。「急速に成長し、活力あふれるメディア・コンテンツ産業の成長を今後も国内外で牽引・支援できることを非常に嬉しく思います。新たなベンチャーキャピタル部門のSRMGベンチャーズは、私たちが新たな才能やコンテンツクリエイターを発掘し、育てることを可能にします。また、仮想現実や人工知能の最新の成果も利用できるようになります」

「最先端の技術を導入することで、SRMGの製品やサービスが活性化され、地域や世界のオーディエンスのためにコンテンツや体験の質を向上させることができます。第1弾として、地元と地域を牽引する2つの企業に投資を行います。この2社は、アラブ世界のひときわ優れた才能が率いる集団であり、胸の高鳴るような試みの開始を告げる投資となります」

今回の発表は、中東・北アフリカ地域のメディアやベンチャーキャピタル分野にとって重要なタイミングでなされた。同地域のメディア・エンタメ分野は9%の成長が見込まれ、2026年までに200億ドルを突破すると想定されている。これは世界の成長を上回るペースだ。

さらに、同地域（特にサウジアラビア）の起業エコシステムは活況を呈しており、2022年はVC投資が30億ドルを突破した。これは年率にして8.3%の伸びであり、サウジのスタートアップは同年、前年比72%増の9億8700万ドルを売り上げた。