


村上春樹さん(74)の新作小説「街とその不確かな壁」(新潮社)が13日、発売された。2017年の「騎士団長殺し」以来、約6年ぶりの書き下ろし長編。東京都新宿区の紀伊国屋書店新宿本店には、午前0時の発売解禁を前にファンら約70人が集まり、カウントダウンで待望の日を迎えた。
「街とその不確かな壁」は、村上さんが3年近くを費やし完成させた672ページの作品。デビュー翌年の1980年、文芸誌「文学界」に発表し、書籍化されなかった中編小説「街と、その不確かな壁」とタイトルが酷似しており、その内容に関心が集まっていた。
川崎市から同店に足を運んだ会社員の橋本拓実さん(27)は、購入した一冊を手に「思ったより重くて、外見からわくわくさせてくれる。一晩かけて、しっかり読みたい」と笑顔で話した。
時事通信