
リヤド:ディナ・アルドゥライビ氏は、ユダヤ教の伝統的な文書であるタルムードの碑文から着想を得た作品で、インテリアデザインの世界にその名を知らしめた。
リヤドのコーヒーショップ「インナー・サークル」に設置されているアルドゥライビ氏の作品は人気を博し、人々は彼女の洗練された芸術的スキルと世界観を目にすることができるようになった。
アルドゥライビ氏は2016年、リヤドのヌーラ・ビント・アブドルラハマン王女大学でインテリアデザインの学士号を取得した。彼女の作品は、リヤド、ジェッダ、ダンマームに数カ所、さらに国外にも展示されている。
アルドゥライビ氏のデザインとアートへの情熱は大学卒業よりはるかに前から始まっていた。幼いころの彼女は白黒の人物画や、デジタルアートを制作していた。
「抽象画や肖像画など、アートに関わることなら何でもやってみたかった。彫刻も好きです」とアルドゥライビ氏はアラブニュースに語った。
アルドゥライビ氏がインテリアデザインのスキルを磨き始めたのは2015年のことだ。まだ学生だった彼女は、レストランのインテリアデザインのコンサルティングを行う小さなプロジェクトに参加した。
「インテリアデザインの勉強をすることと、実際に制作することはまったく違います。最初のうちは、クライアントを相手にするのが大変でした」と彼女は言う。
アルドゥライビ氏は、デザインを制作しながら、プロジェクトチーム全体を組織し、管理し、クライアントの期待に応えることも経験した。
「最初のプロジェクトで初めての障害に遭遇したとき、私は泣きました」と彼女は言った。アルドゥライビ氏は今、駆け出しデザイナーだったころの経験を思い出しながら、微笑むことができる。
アルドゥライビ氏は、アル・ウラーを訪れたときのことを話した。彼女はそこで3つのプロジェクトに取り組んでいた。そのとき出会ったタルムードの碑文に心惹かれ、彼女アル・ウラーの考古学にインスピレーションを受けた。
アルドゥライビ氏は考古学的な碑文のモチーフを盛り込んだ独特のスタイルで作品にさらなる深みをもたせた。彼女が参考にしたのはタルムードの碑文のデータだった。最終的に完成した作品は、過去と現在を融合させた、現実から離れられるオアシスような空間だった。
「私たちがアル・ウラーを意識し始めたのは、その頃でした。タルムードの碑文や絵は魅力的でした……私はモダンなデザインよりも、ここで始まったものや、ずっとここに存在していたものが好きなのです」とアルドゥライビ氏は語った。
アルドゥライビ氏は、コーヒーショップの「インナー・サークル」のプロジェクトにおける彼女の目的は、アル・ウラーの魂を体現することだったと語った。「私たちは石材を使いました。私は、アル・ウラーを象徴する彫刻家を加えました」と彼女は言った。
「インナー・サークル」は、他の3つのプロジェクトへの入り口だった。これらは「インナー・サークル」と似たコンセプトだが、アル・ウラーにある。アルドゥライビ氏はインナー・サークルをデザインした後、アル・ウラー王立委員会から、タルムードをテーマにしたレストランを含む3つのプロジェクトで、古代遺跡の美しさを活かした作品を制作する依頼を受けた。
ルーマニアのホテルでのプロジェクトなど、アルドゥライビ氏のインテリアデザインはヨーロッパでも見ることができる。しかし彼女はサウジアラビアにはもっと多くの発見があり、世界に発信していきたいと考えている。