
日本の厚生労働大臣は2月26日の水曜日、国内感染者数が増加する中、新型コロナウイルス検査への慎重な対応を主張していたが、韓国はウイルス大流行の中心となっている教会の会員、20万人以上の検査を準備していた。
26日正午現在、日本にはほぼ170人のウイルス感染者がおり、今月初旬、東京近郊の横浜港に停泊中のクルーズ客船で、陽性が確認された691人はこの数に含まれていない。
「このウイルス感染はまたさらに拡大し、それなのに検査さえ受けることができない、と私たちは分かっています」と、北海道札幌市のある母親は語り、ウイルス検査が拡充されることを望むと付け加えた。
政府のガイドラインでは、4日間以上37.5度の熱が出たり、極度の疲労を感じたり、呼吸器疾患が生じたり、といった風邪のような症状が続いた場合、検査を受けるべきだとしている。
高齢者、妊婦、危険な状態に陥る特定の疾患を持つ人々は、こうした症状が2日以上続く場合、検査を求めるべきだとなっている。
「検査の最も重要な目的は、症状のある人々を検査することです。とりわけ高齢者や、既存疾患を持つ人々は、重症化する危険性があるのです」と、ある厚労省職員は匿名を条件に明かした。
「心配になり、検査を受けたい人はいるでしょうが...その人数が多すぎて医療施設の許容範囲を圧倒してしまうでしょうし、治療が必要な人々を私たちが治療できなくなると思います」。
ウイルス感染者急上昇の中心となっている教会の会員を、検査することは別にして、韓国は熱や呼吸器疾患があれば、人々に検査を受けるように勧めている。
ウイルス感染の発生から、日本は5,740人を検査しており、この内訳はクルーズ船からの3,894人、昨年末にこのウイルスが発生した中国、武漢からのチャーター便で帰国した829人、国内で発症した1,017人となっていた。
中央政府指揮の下で、毎日3,000回以上の検査が可能だろう、とその厚労省職員は語った。
医師で、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏は、政府がもっと迅速により多くの人々を検査するべきだと語った。
「早期検査、早期治療をすべきですが、肺炎になった後にウイルスを確認するために検査しているのです」と、上氏は語った。
「早ければ早いほどいいのです」。
しかしその他の第三者の専門家たちは、政府の対応に同意していた。
「国民の不安を鎮めるためだけに、検査をするの良くありません」と、ウイルスの大量感染が起きたクルーズ客船への日本の対応を、今月批判した神戸大学の感染症内科の専門医、岩田健太郎氏は語った。
「たとえ軽い症状でも全員を検査すれば、医療体制はパンクするでしょう」と同氏は語り、ガイドラインを説明し、国民の理解を得るために、政府当局者がもっと多くのことをする必要があったと付け加えた。
ロイター通信