
東京:東京が夏季オリンピックを安全に主催できるのかどうか、という懸念が高まるなか、日本オリンピック委員会の田嶋幸三副会長が3月17日、新型コロナウイルスに感染したと述べた。
「本日、私の検査結果は新型コロナウイルス陽性でした」と、日本サッカー協会を通して発表された声明文で、田嶋氏は述べていた。田嶋氏は同協会の会長も兼務している。
「熱が少々あります。検査では肺炎の兆候がありましたが、私は元気です。医師の指示に従って、治療に専念するつもりです」と、田嶋氏は述べていた。
このウイルスのため、夏季オリンピックは延期か中止されるかもしれないという憶測が高まっているにもかかわらず、7月開催なので…予定通り開催される、と日本政府関係者は主張している。
田嶋氏は2月28日から、国際サッカー評議会(IFAB)の年次総会に出席のため、まずベルファストに向かい、それからずっと出張旅行を続けていたと述べた。
3月2日からは、2023 FIFA女子ワールドカップ招致プレゼンテーションのため、欧州サッカー連盟 (UEFA)の会議が行われるアムステルダムを訪れていた。
そして3月3日、田嶋氏は同連盟の総会に出席していた。
「3月初頭のアムステルダム、ヨーロッパでは、新型コロナウイルスに対して現在ほどの緊張感はありませんでした」と、田嶋氏は声明で述べていた。
「誰もがまだハグや握手やビズ(頬同士を触れ合わせるキス)なども行っている状況でした」
それから田嶋氏は3月8日に帰国するまで、渡米して日本の女子チームの試合を視察し、女子ワールドカップの招致活動を行っていた。
「アメリカ合衆国でも、新型コロナウイルスに対する危機感は、現在ほど深刻ではありませんでした」と、田嶋氏は述べた。
日本サッカー協会のスタッフは、このウイルス感染の予防策として在宅勤務を行っているが、田嶋氏は先週、何日か協会に行き、会議にも出席していたと述べた。
田嶋氏は15日から寒気がし始め、微熱が出た。16日に地元の保健所へ行き、海外渡航中の経緯を話した。
UEFAの総会の後、スイスとセルビアのサッカー協会会長と会い、この二人はウイルス検査で陽性だったと述べていた。しかし、自分がどのようにして感染したかは不明だと付け加えた。
田嶋氏の検査は、17日に陽性の結果が出た。
「日本と世界中で、非常に多くの方々が感染し闘っているなかで、私自身もこの疾病と向き合うことを選択しました」
このウイルス感染拡大防止のために、オリンピックの聖火リレーに関連する行事の規模を縮小する、と東京2020大会組織委員会が述べた頃、田嶋氏の声明が発表された。
既にギリシャで点火された聖火の炎は20日、日本に到着し、3月26日に福島から、聖火リレーがスタートする予定だ。
AFP通信