
ワシントン:岸田文雄首相は10日午後(日本時間11日午前)、米ワシントンを訪問し、韓国の尹錫悦大統領と約35分間会談した。北朝鮮とロシアによる「包括的戦略パートナーシップ条約」締結など日韓両国を取り巻く安全保障情勢が複雑化していることを踏まえ、米国を含めた3カ国の連携を強化していくことで一致した。
首相は「国際情勢を踏まえれば、日韓首脳が堅固な信頼関係、戦略的な問題意識を共有する中で緊密に連携を図ることは大変意義深い」と指摘。「先般のロ朝首脳会談の結果は、地域の安全保障に与える影響の観点から深刻に憂慮すべきものだ」との考えを伝えた。
大統領は「ロシアと北朝鮮が軍事的・経済的密着を加速する動きは、東アジア、グローバルな安全保障環境に深刻な懸念を引き起こしている。韓日米3カ国の連携が大事だ」と強調した。
両首脳は日韓国交正常化から60年となる2025年に向け、関係改善の流れを加速させることも申し合わせた。
首相はこの後、北大西洋条約機構(NATO)に3月に加盟したスウェーデンのクリステション首相とも会談。ロシアのウクライナ侵攻や東アジア情勢に連携して対処していくことを確認した。
時事通信