ソウル：韓国、米国、日本の軍高官は、北朝鮮の地域安全保障を脅かすあらゆる違法行為の停止を北朝鮮に強く求めた。3カ国は、北朝鮮に対する武力示威のため、共同演習の先進戦闘機を飛行させた。

この動きは、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が北朝鮮を訪問する予定だった金曜日に、両国の軍事協力などの活発化により近隣諸国の懸念が高まっている中で起こった。

金曜日にソウルで開催された定期会合で、韓国、米国、日本の統合参謀本部議長は、ウクライナとの戦争を支援するために北朝鮮がロシアに軍隊を派遣したこと、およびその見返りにロシアが北朝鮮に軍事技術を移転する可能性があることについて協議した。

共同声明によると、「朝鮮半島、インド太平洋地域、およびそれ以上の地域の安定を損なうあらゆる違法行為を直ちに停止するよう北朝鮮に強く求め、北朝鮮（DPRK)の脅威に対応するために引き続き協力していくことを約束した」という。

DPRK は、北朝鮮の正式名称である朝鮮民主主義人民共和国（Democratic People’s Republic of Korea）の略称である。

北朝鮮とロシアは近年、経済・軍事援助と引き換えに、北朝鮮がロシアに数千人の軍隊と弾薬を供給するなど、急接近している。ソウル、ワシントン、およびそれらの同盟国は、ロシアが北朝鮮の核・ミサイル開発を強化する敏感な技術を北朝鮮に提供するのではないかと懸念している。

共同声明によると、韓国の金明洙（キム・ミョンソ）統合参謀本部議長、米国のダン・ケイン統合参謀本部議長、日本の吉田 圭秀幕僚長は、この地域の平和と安定を確保するため、協力の深化についてさまざまな方法を協議した。

また、金曜日、3カ国は韓国の南部の済州島沖の公海で3カ国合同の航空演習を行った。韓国国防省によると、この演習には、核兵器搭載可能なB-52H爆撃機も参加しており、北朝鮮の核・ミサイル脅威の進展に対する抑止力と対応能力の向上を目的としている。

近年、韓国、米国、日本は、北朝鮮の核兵器の拡大に対処するため、定期的な軍事演習の拡大や再開を行っている。北朝鮮は、米国主導のこのような演習を侵略の予行演習とみなしており、しばしばミサイル実験で対応している。

今週初め、北朝鮮とロシアの国営メディアは、ラブロフ外相が金曜日、3日間の北朝鮮訪問を開始すると報じた。

ロシアのタス通信は、ロシア外務省のザハロワ報道官の発言を引用し、ラブロフ氏の北朝鮮訪問は、北朝鮮のチョ・ソンヒ外相との「戦略的対話」の第2回会合の一環だと報じた。ラブロフ氏とチョ外相の前回の会談は11月にモスクワで行われた。

一部の韓国アナリストは、ラブロフ氏が北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）指導者のロシア訪問の調整について議論する可能性があると指摘している。

AP