
アラブニュース・ジャパン
東京:7月5日投票の東京都知事選に向け、公式な選挙戦が6月18日に始まった。現職の小池百合子都知事に対し、他の21人の候補者が戦う。
17日間の選挙期間中に中心となる2つの大きな議題は、新型コロナウィルスの大流行への対応と、この日本の首都がパンデミックのせいで(2021年へと)1年延期された東京夏季オリンピックおよびパラリンピックを開催すべきかどうかということである。
新橋駅前に駐車したバンの屋根の上で日本の伝統的な衣装を着た一人の男が、自分の人生の物語を話す。
込山洋は東京都知事に立候補した、東京都知事選の候補者である。失業中の彼の日々の仕事は、新橋駅の喫煙エリア付近でたばこの吸殻を拾うことと、会社員たちが地面に残した飲み物の空き缶を回収することだ。
込山氏はかつて、日本の西部に位置する福岡市でレストランを経営していた。保険会社の管理職だったこともある。しかし伴侶をガンで失う苦しみを味わった後、アルコール依存症になった。
込山氏は政治的な取り組みを行うことで自分が社会に有用であると感じられるようになり、失っていた誇りを取り戻した。通り過ぎる人々の前でマイクを使って自分の物語を繰り返すうちに、自然と涙が彼の顔を流れ落ちる。
多数の支援者たちが彼の話を聞きに集まって声援を送り、一方でボランティアのグループがリーフレットを配った。
リーフレットは、ワクチンが利用可能になるまで都民に対するベーシックインカム制度を制定するなど、COVID-19危機によって影響を受ける最も弱い人々のための社会プログラムを宣伝するものだった。
議題として挙げられたその他の政策には、出産を支援するための金銭的措置や、看護師の賃金アップ、祝日の増加などが含まれる。自殺防止を目標とする相談センターの増設や、タバコを地面に投げ捨てたりゴミを散らかしたりする人々に対する罰金など、ホームレスの苦難とより直接的に関連する政策もあった。