
米国が提案し、日本も参加を表明した国際協力による宇宙探査計画(アルテミス計画)について、文部科学省は10日、米航空宇宙局(NASA)との間で、日本人宇宙飛行士の月面着陸に向けた取り決めの策定を進めることなどを含む「日米月探査協力に関する共同宣言」に署名した。
同日の閣議後記者会見で萩生田光一文科相は「日本人が史上初めて月面に降り立つことに向け、大きな一歩を踏み出したことになる」と話した。
これに先立ち同省で行われたテレビ会議方式の署名式では、NASAのブライデンスタイン長官が「優秀な技術を持った日本が参加してくれることに心を躍らせている」と述べた。
https://twitter.com/JimBridenstine/status/1281411527988391941?s=20
アルテミス計画は、月周回軌道に宇宙ステーション「ゲートウエー」を国際協力で建設。2024年に米国人飛行士を月面に着陸させ、継続的な月面探査や、将来の有人火星探査に向けた実証を目指す。
共同宣言は、23年に打ち上げ予定のゲートウエーの構成要素「ミニ居住棟」や、その後に建設される「国際居住棟」に、バッテリーや環境制御などの技術で日本が貢献することなどを確認した。
その上で、今後策定されるゲートウエーに関する国際協定で、貢献内容の詳細や、ゲートウエーに搭乗する日本人宇宙飛行士の人数割り当てなど詳細を決めるとした。
月面での活動についても、今後、日米間で日本人宇宙飛行士の着陸機会について詳細を定義する取り決めを結ぶことを確認した。
JIJI Press