
主要先進・新興市場20ヶ国から成るグループの観光大臣たちが土曜、いわゆるオーバーツーリズム(観光公害)に対処するための取り組みの一環として、旅行者に多様な地域を訪れるよう推奨することを誓った。
日本の最北端にある北海道で開催された会合において採択された宣言の中で、G-20の大臣たちは旅行者に対し、「地方創生と観光地の持続可能性を改善するため、多様な地域への誘客」を促進すると述べた。
この会合では、旅行者が特定の観光地に押し寄せることで現地コミュニティーに混雑などの問題を引き起こす「オーバーツーリズム」への対応や、コミュニティー構築への旅行者の貢献に重点が置かれた。
「観光旅行の地理的な分散は雇用創出や起業を促進し、地方部の雇用と地域発展への支援となる」と、国連の「持続可能な開発目標」への観光業の貢献促進のために策定された宣言は述べる。
またこの宣言は、加盟国は災害発生時およびその影響が残る中での「危機管理と危機コミュニケーションにおけるベストプラクティス」を共有する他、観光業の向上のため「デジタル変革を十分に活用」していくと明言している。
有名なニセコスキーリゾートの近くにある倶知安町で開かれたこの会合は、G-20観光大臣による初めての公式な会合だった。招待国を含む31の市場国と国際組織の代表者たちがこの会合に参加した。
「世界各地で観光客と地域住民の双方に配慮したマネジメントが求められています」と、この会合で議長を務めた日本の赤羽一嘉国土交通大臣は記者会見で話した。「有意義な意見交換を行い、世界の観光政策の発展に向けた新たな一歩を踏み出せました」
赤羽大臣は日曜に韓国の朴良雨文化体育観光大臣と二国間会談を開くことを計画している。ぎくしゃくした二国間関係が訪日韓国人旅行者の数を大幅に押し下げている時に、両国間の人的交流について話し合われることが期待されている。
時事通信