
政府は28日夕、新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・菅義偉首相)の会合を首相官邸で開き、年末年始の対策徹底を確認した。首相は、英国などで広がるウイルス変異種が日本国内でも確認されたことに触れ、「ウイルスに年末年始はない」と指摘し、国民に感染防止の徹底を呼び掛けた。
首相は変異種について「英政府の発表だが、従来と比べて最大で1.7倍程度感染力が強い可能性があり、英国では多くのウイルスが変異種に入れ替わっていると専門家が指摘している」と説明。「感染対策は基本的に従来のウイルスと同じだ」とし、マスク着用や手洗いとともに「会合を控え、静かな年末年始をお過ごしいただきたい」と訴えた。
年末年始の医療体制に関しては「必要な方に検査、医療が提供されるように保健所などの相談センターも24時間で対応できる体制を確保する」と強調した。
政府は28日、全ての国・地域からの外国人の新規入国拒否に踏み切った。観光支援事業「Go To トラベル」も全国一斉に停止。医療体制の負担軽減のためにも、感染拡大を食い止めたい考えだ。
新規入国拒否は来年1月末、トラベル停止は同11日まで継続。それ以降の対応は、年明けの感染状況を踏まえ慎重に判断する。
JIJI Press