
東京
情報筋によれば、 9月10月の台風により多くの地域が内陸河川氾濫による洪水に見舞われたことを受けて日本の国土交通省は全都道府県、全市区町村に、内陸河川から生じる洪水に関するハザードマップ作成に取り組むよう通達した。
情報筋が時事プレスに述べたところによると、同省は、従来タイプの洪水ハザードマップの作成支援に加え、河川氾濫被害予想エリアを示す内陸洪水ハザードマップ作成も2009年発行のハザードマップ作成の手引きを利用して支援していく予定である。
今秋の台風では、多くの場所で河川水位が堤防を越え被害がもたらされた。
また雨量が側溝、地下溝その他の施設の排水能力を超え、さらに堤防に囲まれた地域の小規模河川が溢れたことにより道路や建物が冠水した地域もあった。
国土交通省によると10月に日本を襲った台風ハギビスは国内150か所で内陸部の洪水を引き起こした。
内陸河川の氾濫による冠水は、海に注ぐ河川によるそれより高頻度で短時間のうちに発生する。
内陸洪水は河川から遠く離れた場所でも起こりうるため、この種の洪水被害を受けやすい地域は、通常河川の洪水ハザードマップが危険表示する地域とは異なる。
過去に大きな洪水被害を受けているため国交省が早急な内陸洪水ハザードマップ作成が必要とみなす484市区町村のうちおよそ360ではすでにこの種のハザードマップが作成・公開されている。
同省は最近の台風による広範囲の洪水被害を踏まえ、今まで洪水被害を受けてこなかった自治体にも内陸洪水ハザードマップを作成するよう求めた。
さらに同省はこの種のハザードマップをすでに作成している自治体に対しても、洪水被害リスクのあるエリアをより正しく示せるようマップの見直しを進めるように指示した。
時事通信社