KDDIの大規模な通信障害は3日午前も復旧作業が続いた。同日夕以降の全面復旧を目指している。同社の高橋誠社長は同日午前、東京都内で記者会見し、「多大なご迷惑をお掛けし、深くおわび申し上げる」と陳謝。「完全復旧に向けて全力で対応している」と説明した。通信障害により全国で最大3915万回線がつながりにくくなり、物流など広い範囲で大きな影響が出た。
金子恭之総務相は同日午前会見し、「重要インフラの携帯サービスを、極めて多くの方が長時間利用困難になったことは大変遺憾。電気通信事業法上の重大事故に該当する」との認識を示した。行政処分などが下される公算が大きい。
電気通信事業法では、緊急通報に使われる音声通話が1時間以上の障害を起こし、3万人以上に影響を及ぼした場合、「重大な事故」として総務省に報告するよう定めている。
障害は2日午前1時35分ごろに発生。音声通話の交換機に不具合が生じ、通信の混雑を避けるためデータの流量を規制したことでつながりにくい状況に陥った。
時事通信