
アラブニュース・ジャパン
東京:茂木敏充外務大臣は、アラブ首長国連邦(UAE)の火星探査機「ホープ」が火星軌道に無事到達したことを賞賛した。さらに茂木大臣は、今回の成功に対しUAEに祝福を表し、宇宙分野を含めた様々な分野における戦略的な二国間協力を今後も継続していくと約束した。
茂木大臣は2月12日、同省で記者会見を行い、今回の火星軌道到達について、中東アラブ諸国の探査機による初の火星到達であり、探査機は昨年7月に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた三菱重工業の日本製H2Aロケットに搭載されたものだと述べた。
茂木大臣は、「日本とUAEの「包括的・戦略的パートナーシップ」を反映する今回の偉業に貢献できたことを大変うれしく思っております。日本とUAEの間では、宇宙分野を含めて、幅広い協力を進めているところでありまして、今回の成功というのはその象徴例だと思っております」と加えた。
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探査機が火星の軌道に入った日には米国航空宇宙局(NASA)の科学局長を務めるトーマス・ザブーケン氏も、今回のUAEの歴史的偉業についてこのように祝福した。「火星探索に対するUAEの大きな挑戦は、多くの国々にとって惑星探索を後押しするものとなるでしょう。近いうちにNASA火星探査車「Perseverance」が火星でご一緒できることを願っています。」
UAEのムハンマド・ビン・ラシド・マクトム副大統領によると、その成功率は50%と予測されていたものの、火星探査機は7ヶ月に渡る飛行を経て火星へ無事到達した。
火星探査機「ホープ」は、地球上の685日の間、火星の大気を研究する重要な役割を果たすとともに、火星全体の大気の動態や気象状況を24時間365日、世界で初めて観測することになる。
また今回のミッションは、火星の変容や進化を調査し、若い学生たちに科学の世界への興味を持ってもらうこともその目的の一つとしている。
今回のミッションをとおして、日本はその成功を確実なものにするため、重要な役割を果たしてきた。探査機が搭載されたロケットは日本を代表するロケットであり、世界で最も信頼性の高いロケットの一つである。