
47都道府県を巡る東京五輪の聖火リレーが25日午前、福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」(楢葉町、広野町)でスタートした。新型コロナウイルスへの懸念が消えない中、感染対策と機運醸成の両立を図り、7月23日の開会式まで4カ月の長丁場を進める異例の運営となる。
リレーに先立ち、出発式がJヴィレッジの全天候型練習場で実施された。第1走者はサッカーの2011年女子ワールドカップで優勝した日本代表(なでしこジャパン)のメンバー16人。岩清水梓選手(日テレ)が授与されたトーチに聖火をともした。
感染対策のため式典には一般の観客を入れず、内容も昨年の計画時から簡素化。来賓や随行者の数も6割減の約160人に抑えた。大会組織委員会の橋本聖子会長や小池百合子東京都知事、政府からは丸川珠代五輪担当相が出席。福島県の内堀雅雄知事らの他、聖火リレー公式アンバサダーを務める柔道五輪金メダリストの野村忠宏さんや女優の石原さとみさんらも顔をそろえた。
聖火は昨年3月にギリシャのオリンピアで採火して日本に到着したが、リレー実施2日前の同月24日に大会の1年延期が決まり、国内でともり続けた。
リレーは福島で27日まで3日間つないだ後は沖縄県まで南に下り、北海道まで北上した後に再び南下。東京・国立競技場での開会式まで859市区町村を通る。
起用されるランナーは約1万人。初日の25日は人気お笑いコンビ「南海キャンディーズ」の山崎静代さんや、エアレースパイロットの室屋義秀さんらが走る。
JIJI Press