
航空自衛隊の曲技飛行チーム「ブルーインパルス」が23日午後、東京五輪の開会式を前に都内の上空を飛行した。会場となる国立競技場の近くでは、青、黄、黒、緑、赤のカラースモークを使って五輪マークを描いた。
ブルーインパルスは午後0時20分、埼玉県の入間基地を離陸。同40分ごろに都庁付近を通過し、東京タワーや東京スカイツリーの周辺を飛行した。
同48分に国立競技場上空に姿を見せ、先導の1機を除く5機がカラースモークを出しながら旋回して輪を描き始めると、見物客から大きな歓声が上がった。しかし、風で流されるなどし、一部がかすれた。
練馬区から来た主婦榊田万里さん(54)は「雲や風で輪がちゃんと見えなかった」と苦笑いしつつ、「生で見られて良かった。五輪がやって来たという感じがした」と満足そうだった。
飛行後、隊長の遠渡祐樹2等空佐は「無事に任務を達成でき、大きな充実感に包まれている。たくさんの方々に感謝の念を伝えたい」とのコメントを出した。
ブルーインパルスは1964年の前回東京五輪でも、開会式で当時の国立競技場上空にマークを描いた。8月24日のパラリンピック開会式当日も、同様の飛行を計画している。