
東京:三菱重工業(MHI)と日本原子力研究開発機構が、ビル・ゲイツが創業したテラパワーの次世代原子力プロジェクトに参加する覚書を締結した。
覚書では最新の原子力技術の開発への協力が求められている、と三菱重工業は27日に語った。
ワイオミング州西部のケミアアーの標高の高い砂漠地帯で実証プロジェクトを行い、従来の原子炉とは異なり、ナトリウムの冷却材を用いる。間もなく閉鎖される地元の石炭火力発電所の従業員を雇用する。
日本最大の複合企業の1つであるMHIは、技術支援を提供して原子炉を開発する方法を探るという。
「MHIはまた、今回のプロジェクトから得られる知見を活かし、日本での原子力イノベーションの進展に貢献していく」と同社は声明の中で述べている。
声明では、MHIが、気候変動への対処としてカーボンニュートラルを達成するために原子力技術を欠かせないものとみなしていると述べられている。
テラパワーは、再生可能エネルギーの割合が増え続ける今の送電網のために発電所を役立てたいと考えている。ナトリウムの熱を活用することで需要に応じて発電量を増やし、風がないときや曇りの場合の発電量の落ち込みを補うことができる。
こうした手法は新しいものではない。ロシアでは2016年からナトリウム冷却原子炉をフル稼働させており、そうした原子炉は米国の別の場所でも検証されている。
マイクロソフトの共同創業者として有名なビル・ゲイツ氏は2008年にワシントン州ベルビューにテラパワーを設立し、取締役会長を務めている。
AP