
ブリュッセル時事: 欧州連合(EU)のミシェル大統領とフォンデアライエン欧州委員長が5月に訪日し、同12日に岸田文雄首相と日EU定期首脳協議を行う方向で調整していることが28日、分かった。複数の外交筋が明らかにした。EUの現トップ2人の訪日は2019年12月の就任以来、いずれも初めて。
協議ではロシアのウクライナ侵攻をめぐり、対ロ制裁や人道支援での連携を改めて確認することになりそうだ。中国けん制を念頭にした「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた安全保障面での協力のほか、気候変動やデジタル分野での日欧関係強化も議論となる見通し。
日EU定期首脳協議は原則として年1回開かれており、今回が28回目。岸田氏は首相として初参加となる。昨年5月の前回協議は、新型コロナウイルス危機の影響でテレビ会議形式で行われており、約3年ぶりの対面開催となる。
岸田氏とミシェル、フォンデアライエン両氏は3月下旬、先進7カ国(G7)首脳会合が行われたベルギー・ブリュッセルでも、それぞれ対面で会談。ウクライナ危機対応における国際社会の連携継続などで一致した。
時事通信