
20日午前10時31分ごろ、石川県能登地方を震源とする地震があり、同県珠洲市で震度5強の揺れを観測した。津波はなかった。気象庁によると、震源の深さは14キロ。地震の規模(マグニチュード)は5.0と推定される。
能登地方では19日午後にも最大震度6弱を観測する地震が発生。今回の地震の震源は19日の地震から東に約5キロ離れた場所だった。
気象庁の鎌谷紀子地震津波監視課長は記者会見で「一連の地震活動の中での地震と考えている。活動は当面続くと思われ、引き続き注意してほしい」と呼び掛けた。
石川県やJR東日本などによると、けが人の情報などはなく、東北、上越、北陸の各新幹線は平常通り運転しているという。
珠洲市総務課の陣祐喜和さん(37)は市役所内で地震に遭遇。「ドンと地鳴りがした後、横揺れが15秒ほど続いた」という。市役所内では机の上の小物が落下したが、目立った被害は確認されていない。「(19日に続き)大きな地震があり、一瞬放心状態になったが、気を引き締めて対応に当たりたい」と語った。
市内の珠洲焼資料館で働く大安尚寿さん(60)は、19日の地震で倒れた展示品を直す作業をしていた。「復旧しようと思っても、余震でまた戻ってしまう。非常に不安だ」と話した。
時事通信